ある日の台北日記2024その5(1)国家図書館で

《ある日の台北日記2024その5》  2024年5月6日₋5月16日

長期の茶旅を終えて一息つこうかと思っていたが、時世はそれを許さなかった。今度は台中から福寿山まで高山を上り、しかも危機一髪の目にも遭う。今年の台湾はいつになくハードだが、それもまた楽しい。

5月6日(月)甜不辣を貰う

今年の台北滞在も後半戦に入る。これまでは結構ゆったりとお休みをする時間もあったように思うが、今年はなぜか忙しい。取り敢えず今週はゆっくりしたい。食事の方は周辺の食堂はひとあたり食べたので、今日はランチに新規開拓を試み、和平路方面を歩いてみた。先日肉圓などもあったので、師範大学にあたりをつけた。

昔はよく食べたが、最近ご無沙汰の排骨酥湯にトライする。ついでに豆腐と魯肉飯、魯蛋も付けるとかなり豪華なランチとなる。何だか昔風の味が懐かしい。今や台湾の若者もこぎれいな店で食事を取るのか、こういう店舗に入ってくるのは、年配者ばかりだ。偶に来ないと、すぐに無くなってしまいそうで惜しい。

午後もゆったりと過ごし、夕方早めに麺を食べに行く。いつもの麵屋、最近はずっと安定していたのだが、またちょっと騒がしい感じが。当面営業停止にならないことを祈るばかりだ。刀削麺は美味いんだし、お客も沢山いるのだから、何とかお願いしたいところだが、他人の家のことはよく分からない。

部屋に帰るとドアがノックされた。先日来、葉さん夫のアメリカのおばさんが来ている。先日挨拶したが、昨年とは別人のように見えた。今日見ると、以前のおばさんだ。何だかあまり話さないな、と思っていたら、突然『萬華の有名店の甜不辣を買ってきたから、食べなさい』と渡される。

さっき麺を食べたばかりだったが、折角の好意なので、受け取って食べてみる。これが意外と旨い。気が付くと全部食べてしまっていた。甜不辣は日本の天ぷらから来ていることは間違いないが、台湾のそれはむしろおでんの方が近いだろうか。そしてその独特なタレが甘くて美味しい。おやつ感覚とも言うが、確かにすぐに食べてしまう。

5月7日(火)国家図書館で

今日は国家図書館に行ってみる。これまでは台湾図書館で済ませてきたが、先日の地震で一部機能が無くなっており、中正記念堂前の国家図書館を覗いてみることになった。ところが到着してビックリ。ここも改修中、しかも大規模で、何と隣の建物の6階まで行き、そこから通路を伝って、受付まで行き、受付が済んだら、必要な階まで下がるというもの。利便性が大幅に下がっていた。

見たい本が3階にあると分かり、そこで問い合わせて何とか発見する。しかし本が多過ぎて分かり難い。更に国家図書館の特徴である、各大学院の卒論が見られるコーナーも消滅しており、代わりにそこにあるPCで検索してみる仕組みとなっている。しかもその座席は30分しか抑えられず、その度に延長ボタンを押すことになっていた。以前の紙が懐かしいが仕方がない。

コピーも一苦労だったが、何とかこなし帰ろうとしたら、何と図書館カードがない。それが無いと受付ではねられてしまい、退出できない。3階しか行っていないので戻って探すも、見つからず。最後はWeb入館証新たに作り、何とか這い出す。しかし次回ここに来る時はどうなるのだろうか。ああ、面倒だ。だがいいこともあった。6階には特別図書のコーナーがあり、何とそこには多くの日本語書籍が置かれていた。台湾人研究者が必至で集めた本が寄贈されているようだ。以前の台湾人は日本語が読めたのだな、と改めて感じる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です