タイ北部お茶散歩2015(7)ソンテウでメーサローンへ

郊外のレストラン

Pさんのお父さんとセミナー参加者のタイ人男性に車で夕食に連れて行ってもらった。Pさんはお母さんと一緒にIさんをホテルまで送り届けてから来るという。Iさんは別件で当地のロングステーヤーさんとカラオケ大会とか?この地には10年ほど前に退職後の日本人が大挙して押し寄せたが、その後経済難民などとも呼ばれ、地元でも歓迎されない一団がいた。今はどうなのだろうか。

お父さんもタイ人男性も英語ができるので、会話に問題がなく、コーラを飲みながら楽しく過ごした。お茶についての疑問がまだ出てきて、更に話を続けた。日本に関心がある外国人は『抹茶』を思い出すのだが、日本に行っても日本人が抹茶を飲んでいる光景を茶道の場以外では見たことがない、とはたまに言われることだ。

そして普段日本人が飲んでいるお茶を飲んでみたいと言われると、どこへ連れて行っていいか戸惑ってしまうのだ。東京には日本茶カフェが数軒あるが、一々そこまで行かないと飲めないのでは、普段飲みとは言えない。これは私がベトナムやラオス、ミャンマーなどで体験したことと重なる。『普通の地元の人が飲むお茶が飲みたい』と希望すると大抵困った顔をされる。そして連れて行かれるのは、外国人が行くようなカフェ。紅茶を注文しろ、となる。出てくるのはリプトンのティバッグ。これではないというと最後はコーヒー屋に行き、コンデンスミルク入りのコーヒーを注文し、『お茶はそこの魔法瓶に入っているよ。無料だ』と言われてしまう。日本茶も無料、というイメージが強いが、東南アジアでも同様だった。日本の無料のお茶は寿司屋かそば屋で味わえる、と説明したが、それでいいのだろうか?

郊外にある大きな、そして煌びやかなレストランはほぼ満員で驚いた。池が配された店内はかなり広いエリアがあり、家族連れなどが楽しそうに食事をしていた。『今日は旧正月前だから混んでいるが、普段は空いている』との説明を受けて納得。お値段も結構高いこのレストランが満員であれば、チェンマイ経済も安泰だろうと、思ってしまう。

帰りはタイ人男性が送ってくれた。彼が一番熱心にセミナーを聞いていたように思う。英語も流暢であり、お金持ちの息子かと思ったが、聞いてみると、貧しい家の出だという。子供の頃寺に入り、そこで一生懸命勉強して、ついには海外留学もした。そしていくつかのビジネスを経て、今はゲストハウスを経営しているとか。但しチェンマイのゲストハウスは過剰であり、儲けが出ないので、商売替えを考えているようだ。これのような勤勉な青年が成功するように祈るほかない。

2月17日(火) バスチケットがない

翌朝も早く起きて、朝食を食べる。7時45分にGさんがソンテウをゲットして、迎えに来てくれることになっており、チェックアウトして道沿いで待つ。何とか合流でき、さてバスターミナルへ向かう。今日はチェンライ経由で懐かしのメーサローンへ向かうことになっていた。Gさんを案内するという名目で、自分が行きたいという願望を実現する。

ところが8時過ぎに着いたターミナル、チケット売り場へ行くと何人もが並んでおり、整理券を取らされる。いやな予感がしたが、順番が来て行ってみると、何と10時半のバスしか空いていないという。折角早起きしたのに、これか、まあ仕方ないとベンチに座って待つことにした。こんな時は一人より二人が断然いい。話もできるし、トイレに行くのに荷物の番も頼める。2時間半は何となく過ぎて、バスに乗った。

このバスも満員で席は一番後ろだった。冷房が効いており寒い。水とパンが配られる。この路線は過去2回乗っているので慣れており、出発するとすぐに寝落ちる。途中1回休憩があるが、何も食べずに過ごす。3時間半ほどでチェンライのバスターミナルに着く。そこですぐに『メーサローン』と叫ぶと、ソンテウのおじさんが近づいてきて1200バーツでどうだという。確かに現在午後2時、メチャンまで行ってもメーサローン行きのソンテウがあるとは限らない。しかしそれにしても高い。やはりここは正攻法で行こう。

メチャン行のバス、最初は空いていたが、出発する頃には大入り満員の大盛況。我々の大きな荷物は邪魔になる。人の乗り降りの度に申し訳ない気持ちになる。このバスは国境のメーサイ行き。30分ほどでメチャンの街を通過したが、残念ながらメーサローン行きのソンテウの姿はなく、車掌が『ここでは降りるな』というので指示に従う。そのまままたメーサイへ向かう街道へ出た。少し行くと急に『降りろ!』と言われ、道端に放置される。

山へ向かう道がそこにあった。そしてソンテウが1台停まっている。フランス人の男性が1人いた。初めは状況が掴めなかったが、どうやらこのソンテウに乗る以外ないらしい。横に座っていた軍服姿の若者が当然走り出す。何とソンテウが1台走り去った。彼はそれに飛び乗り行ってしまう。追い付いても既に席は埋まっていた。これで完全に腹が決まり、料金を聞くと500バーツだという。3人で割ればたいしたことはない。フランス人も望んでいたので、出発した。

ソンテウで登るのは2回目。ただ今回はチャーターなので速い。フランス人はアジアを旅しており、恋人と別行動でここへ来たらしい。タイの秘境、ということで目を付けたとか。写真を撮りまくっていた。途中で待ち合わせをすることもなく、客を拾うこともないので、何と小1時間でメーサローンへ着いてしまった。正直、まさかと思い、懐かしのメーサローンビラを見落としてしまったが、運ちゃんはちゃんと入口までつけてくれた。

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