台湾南部ぶらり茶旅2015(20)台南 最後の晩餐

夕飯

安平から戻ると、結構疲れてしまい、宿でシャワーを浴び、ベットで寝転がる。台南最後の晩は、ちょうど東京から出張で台南に来るNさんと待ち合わせている。彼女が宿泊している高級ホテルは、旧市街地の端にあるが、20分ぐらいトボトボ歩いていく。駅前などは開発されていないが、この付近は立派な建物が多く、ホテルもきれいだ。新しい街だと言える。

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Nさんがお客さんから聞いたという夜市へ行こうかと思ったが、夜市は毎日やってはいない。近所にもいいところがあるというので、何となく歩き出した。私はたった今、歩いてきたので、道には自信があると言って先導したのだが、何と全く違う方向へ歩いて行ってしまった。実は最近、方向感覚がかなり怪しくなってきていた。昔はさっと歩き出せたのに、今や何度も地図を見返して、そして迷う、間違う。若い頃、記憶力と方向感覚に自信があっただけに、この2つを失うことで、歳をとったな、とつくづく感じている。旅には方向感覚、重要なんだが。

 

Nさんのスマホで何とか、小さな食べ物屋が並んでいる道に着いた。彼女はどうしても魯肉飯が食べたいと言ったのだが、どこの店のメニューにもこの名前はなかった。どう考えてもおかしい、定番である魯肉飯がないなんて。食べ物屋街を一周して、残念ながら諦める。そしておいしそうな店を選び、魚団子スープを頼み、肉燥飯という飯を頼んでみると、何と魯肉飯とほぼ同じものが出てくるではないか。台南では肉燥飯というらしい。初めて知った。

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後で聞いてみると、使っている肉の種類が違うとか、薄めの醤油を使っているとか、色々と定義があるようだった。この辺のこだわりは日本的。まあ、そんなことはどうでもよい、美味ければ。因みに珍しいというので魚鬆飯も頼んでみた。これは魚でんぷがご飯の上にかかっており、あっさりしている。肉燥飯と混ぜるとおいしいとの話もあったが、どうだろうか。

 

更にNさん、どうしても意麺も食べたいというので、彼女が前回入れなかったという人気店を探した。今回は直ぐに席が確保できた。汁なしと汁ありを両方頼んで食べてみた。昨晩アナバーで食べている私はさほど感動しなかったが、Nさんは満足だったようだが、既に腹の膨れ具合は半端ない。私は隣のカップルが食べていた、内臓系のおでんのようなものが食べたくなり、それも頼んでしまった。これも腹に入れると、もうさすがに動けなくなる。

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Nさんは林百貨に行きたいという。スマホで検索するとそれほど遠くないというので、腹ごなしの散歩をする。暑くないので快適である。途中にまた、食べ物街があったが、今度こそ手が出なかった。林百貨はきれいにライトアップされていた。中に入ると、土産物が並んでいる。完全な観光地、土産物屋となっている。林はリンではなく、ハヤシと読む。この百貨店は日本時代の1932年に山口県出身のハヤシさんが作ったものだった。当時は台南で唯一エレベーターがあったらしい。屋上には神社まである。台南市内が一望出来たことだろう。

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宿へ戻ると、日本人が数人で談笑していた。旅の技術から、危険な目にあった話など、早く寝ようと思って帰ってきたのだが、ついつい引き込まれて、12時過ぎになってしまう。中には『会社を辞めて旅に出たいが』という若者もいた。私は意見を述べる立場にはないが、『やりたいならやれば』と言ってみると、家庭の事情などでそれはできないのだという。私は幸せ者だ、と教えられる。

 

11月18日(水)

翌朝もゆっくり起き上がる。フラフラと天后廟などを見学して、永楽市場で海鮮粥を食べて、満足する。今回の台南は終わりだ。昼に宿をチェックアウトして、荷物を引いて台南駅へ。そこからまた各停で高雄駅へ戻り、そこで駅弁を買って食べ、地下鉄で空港へ行った。

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既に懐かしい感覚を持つ高雄空港。初日にここで荷物を失くしてから始まった旅。今回もまた、台湾の人々に助けられて、面白い旅が出来た。台湾は決して見返りを求めないだろうが、感謝せねばなるまい。土産物屋をちょっと覗くと、何とそこではジョニーのお茶が売られていた。彼も頑張っているんだな、と分かる。ここ2回ほど、彼とはタイミングが合わずに会っていない。

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バニラ航空のチェックインカウンターは2時間半前に開き、長蛇の列になっていた。だが、その処理スピードはかなり速く、それほど待ったという感じはない。これは台湾スピード、日本も見習ってほしい。飛行機は定刻に満員の乗客を乗せて成田まで順調の飛行していった。

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成田に着いたのは午後9時半。税関に少し時間がかかったが、第3ターミナルからバスを探すと、ちゃんと待っており、東京駅まで1000円で行ける。バスではスマホの充電もできた。リムジンバスや成田エクスプレスは何故あんなに高いのだろうか、などと思っていると、東京駅に着いてしまった。

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