京都茶旅2015(6) お寺巡り

北野天満宮

終点の北野白梅町駅で降りると、ちゃんと切符を回収される。当たり前だな。駅を出ると、宿まではまだ少し距離がある。普通ならバスに乗るのだが、何だかまた歩く気になってしまう。歩き癖が付いた、ということだろうか。バスと電車で座っていたせいか、足も幾分軽くなっている。

DSCN7637m

 

大通りから少し入ったあたりは、昔風の家が見られる。平野神社の鳥居が見えた。ここから北野天満宮は近いだろうと、行ってみる。菅原道真が配流された大宰府で没した後、都では落雷などの災害が相次ぎ、これが道真の祟りだとする噂が広まり、これを鎮めるために作られたのが、大宰府天満宮と北野天満宮。

 

この天満宮、お茶関係で言えば、秀吉が北野大茶会を開いた場所として有名である。その記念碑もちゃんと建っており、太閤井戸などという名前の井戸もある。そういえば最近吉田山大茶会、というイベントも開かれており、知り合いのお茶屋さんたちも参加していると聞く。来年は行ってみるか。臥牛の像もいくつか見られる。牛は神の使者とされているらしい。

DSCN7650m

DSCN7649m

 

天満宮ではちょうど后宴祭というイベントが行われていた。古来から続く、ずいき祭(瑞饋祭)という五穀豊穣を祝う儀式。私は脇から覗き込んだため、突然目の前に和服姿の女性や幼い子供たちが飛び込んできて驚いた。八乙女舞奉納が行われたようだ。これは年に一度の祭りであり、偶然見られたことはラッキーだったのだろう。そしてようやく夕方、ISO茶房に戻った。実に実に長い旅だった。お茶とご飯を頂き、シャワーをゆっくりと浴びて、早めに就寝する。体は相当に疲れており、夢も見ずに、熟睡出来た。

DSCN7642m

 

10月6日(火)

仁和寺と妙心寺

町屋の朝が来た。今日もまた出かけていく。折角なので金閣寺周辺を散策することにした。取り敢えず徒然草で有名な仁和寺を目指す。バスに乗れば直ぐに着く、と聞いていたが、やはり歩き出す。今日もいい天気だ。金閣寺近くにはあまり店はないが、何故か食べ放題がある。中国人のため?

DSCN7656m

 

少し歩いていくと、立命館大学に着く。私は昔なぜかここに入りたいと思い、東京で受験して合格している。ただキャンパスは一度も見たことがなく、35年の時を経て、初の対面となった。学内は特に特徴もない普通のキャンパス。一体なぜこの大学が気になったのか、今でもよく分からないが、単に京都に来たかった、というのとも、少し違うような気がしている。

DSCN7658m

 

また少し歩くと、タクシーが数台見えてきた。現在の修学旅行は、グループごとにタクシーをチャーターして回るのが基本らしい。これなら先生が管理しなくても運転手さんに任せればよく、ガイドもしてくれて迷子にもならず効率もよい、ということだと聞いた。だがそれで本当に良いのだろうか。自分たちの力で目的地に向かう、そんな行動がとれないなら、あまり意味がないようにも思うのだが。学校も学校だが、親も親。自分の子供が心配なのは分かるが、中学生や、ましては高校生にもなって、管理された中で旅をするのでは、教育ではない。

DSCN7659m

 

何となくそんなことを考えながら、学生の後ろを歩いていくと、竜安寺に入る気持ち失せてしまった。竜安寺といえば、石庭が有名。あの石と白い砂のコントラスト。どの位置から眺めても必ずどこかの1つの石が見えないような配置。私も修学旅行で一度見ており、実に興味深いのだが、もう一度見たいと思ったが、学生に譲ることにして、足早に寺の階段を下りる。

 

それから仁和寺へ向かう。ちょっと横道を歩くと、横の門が見えてきた。そこからサラッと入り、横断した。こちらには幼稚園の園児が沢山来ており、鳩と戯れていた。先ほどの修学旅行生とは違い、実にのどかな光景だった。五重塔もある。御室とは出家した天皇が住んだことから、御室御所と呼ばれていたようだ。御室桜は有名できれいだという。境内はかなり広く、絵小戸初期の建てられた重要文化財がズラリと並んでいる。実に由緒ある寺院だった。

DSCN7664m

DSCN7665m

DSCN7667m

 

反対の門を出ると、八十八か所御山めぐり、と書かれていたので、そちらに歩いていく。なんと小山に八十八の札所を再現しており、実際に四国巡りに行けない人のために、簡単に巡れる、というコンセプトのようだった。まるでミニゴルフ場を思い出させ、ちょっと白ける。3₋4つ眺めてすぐに飽きてしまい、また仁和寺に戻る。正門を写真に収め、次に進む。

DSCN7689m

 

Iさんから『妙心寺は静かでよい』と聞いていたので、そちらに向かう。門を潜ると、沢山の寺院が中にある。妙心寺という敷地の中に、小型の寺院が詰まっている感じだ。拝観出来るところもあり、謝絶と書かれたところもある。外から見ても庭がきれいであったり、人が少なかったりで、ゆっくりと散策できる。欧米人で感じ入っている人、写真を撮りまくっている人などがおり、彼らにとっては、観光地ではない寺院、こういった場所が、京都なのかも知れない。

DSCN7692m

DSCN7697m

DSCN7702m

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です