ミャンマー紀行2003(21)ヤンゴン サイカーに乗る

(3)チャイナタウンのお茶

ヤンゴンのチャイナタウンはダウンタウンの西側にある。ここには漢字の看板が多数見られ、ミャンマー文字が読めない身としては、ホッとする。先日はS氏も一緒に夜市にやって来たが、かなりの賑わいがあり、驚いた。ドリアンを買い、思い切り道端で食べた。美味かった。500K。S氏の会社はマレーシアに農場を保有しており、そこにもドリアンが沢山なっているが、それよりも美味いのだという。このドリアンは一体何処から来るのだろうか?

 

夜に比べて、昼のチャイナタウンは静かであった。暑いせいもあり歩く人も少ない。喫茶店を探してみたが、全く見当たらない。茶葉は乾物屋で売っていたが、大陸製の高山茶を台湾製として売っていたり、龍井茶などは何時のものか分からないほど古かった。勿論ここで中国茶を飲む人は中華系で余程の金持ちと言うことだろう。一般人が1,000-2,000Kもするお茶を飲むよりは100Kのミャンマー茶を飲むのは自然である。しかしここの華人は現地にかなり同化しているようだ。移民した国により中華系の暮らしぶりも大きく変わるものだ。

 

チャイナタウンを離れ、先日行ったシティマートへ。ここでミャンマーのお菓子ティネェを買う。ティネェはニッパ椰子の樹液を固めて作った菓子で、日本で言えば黒砂糖飴のようなものか。口に入れるとかなり甘いが、これがお茶請けとしてなかなか良い。お土産にしようと思う。

 

ところが店員は欲しいティネェが売り切れだという。TTMはそんなはずは無い、と何人もの店員に聞く。最後は奥からちゃんと出てくる。流石。しかしミャンマー人の店員は社会主義国のようにいい加減で働かない。1袋は僅か90Kと、本当に安い。後日香港で同僚の香港人に1粒ずつあげたが、せっかちな香港人は1粒丸ごと口に入れてしまう。これでは甘すぎて食えない。やはりミャンマー時間でゆっくりと端からリスのようにかじりながらお茶を飲むのが良い。

 

(4)市場

先ほど買った木桶を入れる袋を購入する為に、ローカル市場へ向かった。先日行ったボージョーマーケットよりかなり庶民的な場所だった。TTMは良く来ているようで、馴染みの店がある。フィリピンのアマさんが持っているような袋を100Kで購入。更に皆が履いているミャンマースリッパ(サンダル)にも手を出す。1,500Kで結構立派な物を購入。少し小さいが履いているうちにぴったりになるとのTTMの言葉を信じる。事実香港で履いてみて、今はぴったりである。履き心地も抜群に良い。次回の旅行では最初からこのスリッパで行こう。

 

周りを見ていると不意にラペトゥを入れる入れ物を買いたくなる。ところがここには無いと言う。仕方なく外に出る。少し歩くと道端に店があり、子供が店番している。チークで出来た丁度良い大きさの入れ物があったので、買おうと思ったが、子供には値段は分からないという。これで商売になるのだろうか。この時間の流れが好きだ。香港ならブツブツ文句などを言っているところだが、ここではいくらでも待てる。結局親が出てきて、700Kだった。安い。

 

容れ物が手に入ると、ラペトゥの材料を手に入れたくなるのは人情というもの。横の食べ物市場へ流れていく。干しエビ、大豆、揚げニンニク、ゴマ等を個別に次々に買い込む。あまりに安くて幾らか覚えていない。TTMが熱心に選んでくれているが、私にはどれが良いのか、さっぱり。

 

TTMがSSのおかずを買うと言う。先日と同じパターンだ。これが楽しみなのだ。今回は魚。午後の閑散とした市場で多くの男が荷台の上で寝ていた。上半身裸で、まるで死んだように、しかし楽しいそうに。大きな川魚が横たわっていた。男が頭を切り取り、切り身を差し出した。TTMが吟味する。OKを出す。700K。SSのご馳走だ。芋も買っていた。明日、私はヤンゴンを離れる予定で、この材料で作ったご飯の残り物が食べられないのがとても残念だ。

 

(5)サイカー

市場の帰り、車が停まっている場所まで、サイカーに乗る。サイカーは、自転車の横に椅子が付いている。その椅子が面白い。背中合わせに2人が乗れるのだ。サイカーとは,『サイドカー』の略だと思われるが、こんな椅子の配置は他のアジアでも見たことがない。荷物を運ぶことを想定して、作られたのだろうか。

ミャンマー2003 183

 

TTMが正面、私が後ろ向き。後ろ向きは予想外に怖かった。前がどうなっているか全く分からない状態で、ぶつかるのではないかと気が気でない。且つ何となく落ちそうな感じもする。しかし後ろ向きに乗るのは、気分が良い。景色が開け、良く見える。100K。先日香港でトラムの一番後ろから町の景色を見るのが意外に良いことにも気付いていた。何故だろう?

 

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