両岸三通の茶旅2015(4)台北 意翔村とライブイベント

初めての意翔村

それからIさんと別れて、大きな道、新生南路へ出て歩く。回教徒のためのモスク、清真寺があったので驚く。1960年落成、サウジアラビアと台湾が共同で作ったという。台湾にはどれほどの回教徒がいるのだろうか。それとも中東から来て定住しているイスラム教徒が礼拝に訪れるのだろうか。中に入ってみようかとも思ったが、あまりに静かだったので、外から写真を撮るに留めた。何故かのその横にキリスト教の教会もあった。台湾の宗教事情も面白いかもしれない。

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新生南路を北上する。今日は午後暇だったので、Facebookで『台北で行ったほうが良いお茶屋さんを紹介してください』とメッセージを発したところ、先日那覇の最後の日に初めて会ったMさんより『意翔村に是非行って』と連絡があったので、行ってみることにしたのだ。そのお店は大安森林公園駅の北側に、ひっそりとあった。

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店に入ると、おじさんが日本語で話し掛けてきたが、その後中国語に切り替えると、若い男性が相手をしてくれた。そしていきなり、試飲してみましょう、と言って、6種類の茶葉を並べて、順番に飲んでいく。中には肉桂と書かれたお茶もある。岩茶で有名な烏龍茶系だが、台湾で作っているとは。この肉桂はこの店のオリジナルだそうだ。色々と質問していると、さっきのおじさんが答え始める。

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意翔村は20数年前に、日本語を話すこのおじさん、陳煥堂さんが開業したという。陳さんの祖先は日本統治時代に、台中、台南、高雄で茶葉を小売りするライセンスを得た茶商であったというから、かなり古い歴史を持っている。茶農家が直接一般人に茶葉を売ることが禁じられていた時代、これは珍しいことだったようだ。茶葉は当時の戦略物資、輸出商品だったのだ。

 

陳さんの名前、どこかで聞いたことがあるな、と思っていたら、ご著書も沢山あり、その1冊を頂くことに。南投県出身で、お茶の鑑定をやっていたということで、中国茶・台湾茶のソムリエ、などとも紹介されているらしい。日本人のお客さんも、お茶屋さんや専門家も含めて、沢山来るようで、日本人対応にも慣れている様子が伺える。

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逆に私の茶旅の話を色々としている内に、これから安渓に鉄観音茶を見に行く話をすると、『ぜひその爺さんが作る茶を飲んでみたい』というので、帰りにまた台北に寄り、お茶を持ってくることになった。まあ張さんの作ったお茶がどのような評価を得るのか、こちらも興味があるので面白い。

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取り敢えず、宿に戻ることにした。だが台北駅前まで来るとどうしても大腸麺線が食べたくなり、寄り道した。香菜が沢山乗った細い麺、ドロドロしたスープにちょっとたれをかけて啜る。相変わらず止められない。1杯50元だから、まあおやつ感覚。4時台でも下校時の学生などがどんどんやって来て、店は繁盛していた。

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ライブイベント参戦

今晩は以前厦門で出会い、昨年台北で再会したKさんと会うことになっていた。彼女の勤め先が近いということで待ち合わせは広方圓になっていた。だが、昨晩計画は激変していた。Bさんから『ライブイベントに行こう』と言われ、よくわからないがOKしていた。青木由香さんのご主人がプロディーサーの音楽イベントらしい。折角なので、Kさんとそこへ行くことに。更には昼に会ったIさんも誘う。

 

広方圓前からタクシーに乗る。Legacyという名の台北で有名なライブハウスは華山1914創意文化園区の中にあった。ここには以前Bさんと一度飲みに来たことがあったのでその存在は知っていたが、入るのは初めて。Bさん、Iさん、そしてふうせん屋のSさんとも合流。何だかお洒落なスポットで、台北のおしゃれな若者がどんどん入ってきて、気後れした。

 

ビールかソフトドリンクは無料で飲める。それはこのイベントがシューズメーカーとのコラボだったから、スポンサーがいる訳だ。会場内には、このメーカーの靴がさりげなく展示されており、中にはアーティストがウオールに絵を描くなど、面白い試みがなされていた。ライブがスタートする頃には超満員。音楽に合わせて体を動かすと人にぶつかるほどだった。

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台湾のグループの演奏はなかなか乗りがよかった。トークも英語を織り交ぜて慣れた感じ。この後には日本からもバンドを呼んでいるということで、期待が持てる内容だった。だが若者向けのイベントであり、入場者が多いこともあり、椅子は用意されていない。スタンディングの状態でライブを楽しむ。若者にとってはわるくないが、おじさんにはちとキツイ。30分もするとBさんが、『疲れたので、どこかにご飯を食べに行こう!』と言い出し、私も直ぐに同意してしまう。ダメだな、若さがないな、本当に。でも疲れるのは仕方がない。

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そしてまた、昨晩同様熱炒に行く。ライブ会場からも歩いて行ける距離だったのだ。どうも同じエリアで活動しているらしい私。昨日とは違う店に入ったが、それでもお客は満員。本当に流行っている。海鮮などの高い物を頼まないと、ビール飲んでも一人200元程度、というのは何とも魅力的だ。今晩はちょっと酔っ払いになり、ご機嫌で宿まで歩いて帰る。この散歩が実に気持ち良い。

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