《雲南お茶散歩2013》(2)昆明 閑散とするお茶市場

お茶市場

陳さんのフライトは私より少し後の到着。取り敢えず昆明市内の様子でも見てみるかと外へ出たが、特に見たいものがあるわけではない。7年前は知り合いの中国人に全て案内してもらい、自分で歩いた経験がなかった。土地勘もない。こういう時はお茶市場、ということでタクシーに乗り込み、『お茶市場へ』と言ってみる。

 

やってきたのは康楽茶文化城。ここは2006年にも連れられてきた場所。一目で分かった。相変わらず300軒もの店が軒を並べているのだろうか。正直言うと、以前より勢いが感じられなかった。歩いているお客も殆ど見られず、中で茶を飲む人々もあまりいなかった。どうしたのだろうか?

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訳も分からず、取り敢えず歩き回るが、店自体が閉まっているところもいくつもあった。その中で目に付いたのが永聘号という名前。ここは前回易武へ行った時、タクシーの運ちゃんが連れて行ってくれた茶工場のブランド。その後東京のお茶屋、Iさんがここのお茶を取り扱っていたことからご縁が生じ、私の活動にも大きな影響を与えたところ。

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中に入る。茶餅が並んでおり、見てみるが、何だか勐海と書かれたものが多い。店の主人と思われる人に『ここは易武の茶ではないのか』と聞くと、一瞬ギョッとした顔をしたので、私の7年前の旅を説明したところ、『実はその後のプーアール茶ブームで原料の茶葉が不足してしまい、原料が調達しやすい勐海にも茶工場を建てた。今では主力工場は勐海に移ってしまった』と残念そうに話す。

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その後も1₋2軒訪ねてみたが、どうもあまりパッとしない。どうやら習近平政権になってからの、『贈答・接待禁止令』の影響が大きいらしい。高い物は軒並み売れないとか。確かにプーアール茶は高くなり過ぎたのだ。この辺で調整があってもよいのではないだろうか。また原料の茶葉を無駄に使って、どんどん作るのも止めたらよいのではないのか。

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しかし商売をしている人にそんなことを言っても何にもならない。彼らは売れなければ収入が得られないのだから。これからの茶業界、暗雲が立ち込めている。本当に良い物を作らないと淘汰されるのでは。

 

夕飯

夕暮れ時、バスでホテルに戻ろうとしたが、結局うまく乗れずにタクシーで帰る。そろそろ陳さんが到着する時間だな、と思っていると、『フライトがディレーした』との連絡があり、夕飯に間に合いそうもないと。

 

それなら一人で食べるかと、少しホテルで休んでから、再び外へ出た。ところがどうもこの辺にはいい感じのレストランがない。勿論一人で食べるのだから、立派な所へ入る気もしない。どうするか、と迷っていると、ホテルのすぐ前に新疆料理、と書かれた小さな店があることに気が付く。偶にはラグメンでも食べようかと、外に出ているメニューを眺め、いざ注文しようと店員に声を掛けると、携帯が鳴った。陳さんが空港に到着したというのだ。慌てて店を出て、ホテルに戻る。彼は30分後にやってきた。

 

二人でホテル横の焼肉屋に入る。既に時間は8時を過ぎ、お客もあまりいない。妙にこぎれいな店である。従業員もやる気はないが、陳さんは怒る気配もない。『まあ大陸はこんなものさ』と一言いい、肉をパクつく。酒は飲まないので有難い。早々に部屋に戻って寝る。

1 thought on “《雲南お茶散歩2013》(2)昆明 閑散とするお茶市場

  1. 永聘號の餅茶、熟茶でこの値段ですか! せいぜい60元でしょう(笑)
    私たちが最初に昆明に行くときに、すでに康楽は廃れていると思い金星立交橋 の金実路にある「雲南普洱茶交易市場」へ行きました。こちらの方が正統かと踏んで行きましたが、それでも人はまばらでした。
    市の方針か、5ヶ所ほどあり茶葉市場の造り過ぎです。

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