四国・和歌山・静岡茶旅2015(1)高松から愛媛へ

《四国・和歌山・静岡茶旅2015》  2015年3月10日-15日

 

昨年11月にミャンマーのシャン州、標高1600mのミョーテイという村へ行った。そこに古くから生産されている酸茶という、食べるお茶ラペソーを干した独特のお茶が存在していた。この話を日本でしたところ、『そのお茶なら四国にあるのではないか』と言われ、かなり興味をそそられた。

 

本当にミャンマーや雲南の山岳地帯にあるお茶が四国にあるのだろうか。いつものことながら事前調べなし、仮定なしで、実際に行ってみたいと思う。ちょうどお知り合いのIさんが四国のお寺とお茶のことで関係があるのを思い出し、相談したところ、『四国巡礼茶旅』のアレンジをしてくれた。

 

四国といえばお遍路さん、そして何となく仏教というイメージがあり、あのタイで3年修行したK和尚にも声を掛けたところ、一緒に行くことになる。四国の山道を行くのには車が必須。牧の原の釜炒り名人、S君が運転手として参加することも決まる。何とも豪華なメンバー、はて何が起こるのだろうか。今回もワクワクする旅だ。

 

3月10日(火)

1.高松

高松空港まで

実は四国に行くのは生まれて初めて。どのように行ったらよいか分からなかったが、『取り敢えず高松か松山まで飛行機で来て』と言われたので、調べてみると、何と高松空港にはジェットスター、春秋航空という外資系LCCが2社も就航していた。これは正直驚きだ。日本の空は明らかに変わっている。そしてちょうどバンコックでジェットスターの画面を見ていると『明日午前0時よりキャンペーンあり』と出ていた。

 

時間を見ると夜の10時過ぎ、時差が2時間あるので、日本はちょうど0時を過ぎており、初めてキャンペーンに参戦した。そしてあっという間に『成田⇒高松、片道、2980円』のチケットをゲットしてしまう。これは安い。成田は遠いと言っても、もう新幹線などには乗れない料金だ。因みに定価でも5300円だったので、これから日本の旅はLCCにしようと思う。

 

当日は10時半発なので、早めに家を出て、若干のラッシュアワーを経験しながら、成田へ向かう。これも暴利をむさぼるリムジンバスや成田エクスプレスを避け、京王線、都営新宿線、京成線を乗り継ぐと、1370円で空港まで行くことができる。2時間半ほどで着くので、意外と便利で安い。

 

ジェットスターは昨年、一昨年と沖縄へ行くのに使っていたので、慣れたもの。チェックインカウンターには地方から来た日本人の団体さんが並んでおり、これもまた日本の旅の変化を感じる。今は確実に日本が安いのである。チェックイン荷物を自分でX線のところに運び、終了。そしてゲート近くでK和尚と合流。

 

機内はほぼ満員。外国人もちらほら乗っているが、大半は日本人の年配客。このフライトでお遍路へ行くのだろうか。四国の旅も非常に近くなっている。目を瞑っていると1時間半ほどで高松空港に到着した。実はここから問題だった。直前になり、1日目の集合場所が愛媛に変更になる。そして我々二人はそこまで自力で行くことを要請されたのだ。どうやっていくのか検索したところ、空港バスでJRの駅へ行き、そこから電車で・・。

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しかし空港バスの坂出駅行は12時15分に出発する。フライトは12時着の予定だったが、わずか5分だが遅れる。我々は荷物を預けていたので、出てくるのを待っていると、何と12時15分を過ぎてしまう。ただ外を見るとまだバスはいるようだ。よく掲示を見てみると小さな字で『航空便の遅延により、最大約15分バスが遅れる場合があります』と書かれているではないか。結局荷物を取り、切符を買い、バスに乗り込んだが、バスは12時半に空港を出た。どうしてこんな大事な表示を大きくしないのか。外国人には分からないではないか。

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空港から

そこから40分ほど田舎道を走った。田舎道と言ってもアジアとは違う、とてもきれいな整備された道。よく中国人が言う、『日本の凄さは田舎にある。車が殆ど走っていな道が驚くほど整備されている。本当の豊かさとはこんなところに見える』と。確かに中国では上海や北京の高層ビル群もあるが、地方の外れは整備されていない。こんなところにお金が掛けられる、それが富だ、という認識も間違いではない。

 

しかし坂出駅前に到着すると、商店街は昼間だというのに殆どが閉まっていた。完全なシャッター通り、これが四国の現状、いや日本のもう1つの現実なのだろう。話には聞いていたが、実際目の前に現れると軽いショックを覚える。午後1時半に快速電車が出るのだが、それに乗っていっても、2時過ぎの特急の方が早く着くことは分かっていた。折角香川に来たのだからと、駅の中のうどん屋に入る。名物のぶっかけうどんを注文。うどんの上に大根おろしが乗っていた。麺にこしがあって、実にうまい。結局これを食べるために香川を通過したんだ、と心に思う。

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特急に乗り、伊予西条へ向かう。平日の昼間、乗客は少ない。因みに目的地までの乗車券、特急券の合計は2990円。成田⇒高松の空港運賃を越えている。日本の交通運賃は高過ぎると思うが、ヨーロッパならもっと高いのだろう。今日は思ったより肌寒く、途中小雪が舞う。波乱の旅を予感させる。1時間15分で伊予西条駅に着き、そこからローカル線に乗り替えた。この電車、ホームの同じ側に、何と反対方向行きの電車が、向き合って停まっていた。一瞬どちらに乗ればよいか迷う。初めて見る光景。ローカル線は面白い。向こうにはアンパンマン列車が停まっている。女性の車掌さんが実にきびきびしている。4分後、ついに目的地、石鎚山駅に着いた。長い旅がようやく始まった。

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