フフホト茶葉の道散歩2014(2)濃厚なチャイと茶鍋

濃厚なチャイ

キャンパス内のレストランへ行く。モンゴル族がやっており、モンゴル料理が食べられる店。そこでチャイを飲んだ。実は私はこのミルク入りのお茶があまり得意ではない。特にここのチャイは濃厚で、腹に重い。Nさんは薬缶から注いで何杯も飲んでいる。やはりここは習慣の違いだろう。因みに薬缶に入ってくる場合とポットに大量に入ってくる物を選ぶことができる。モンゴル族はものすごい量を飲んでいることが良く分かる。

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このレストランで夕飯も食べた。周囲にはモンゴル族の学生や先生が集まっている。何とオムライスを食べている女子学生がいた。聞くとここの店主は日本への留学経験があるという。というか、内モンゴルのモンゴル族の留学先の多くが日本、なのだそうだ。これは初めて聞く事実。モンゴル人といえばお相撲さんぐらいしか思い浮かばないのだが、実はモンゴル、内モンゴルを合わせてかなりの人が日本に住んでいることになる。

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Nさんから現在の内モンゴル経済など、各種事情を聞いた。石炭価格の暴落など受け、この地域の経済も厳しさを増している。不動産価格の上昇にも歯止めが掛かり、価格調整が懸念されていた。夜はかなり冷えてきたが、返ってぐっすり寝られた。

 

10月14日(火)

朝からチャイ

翌朝は朝8時に昨晩のレストランへ行った。Nさんが一緒に朝ごはんを食べてくれた。彼はチャイと揚げパン、私にはオートミールのような食べ物を頼んでくれた。雑穀にヨーグルトのような物を掛けて、更には砂糖を混ぜて食べるのだが、意外や腹に重い。早々沢山は食べられない。

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それから学校近くの食料品店へ行く。ヨーグルトやチーズなどがふんだんに置かれていたが、私の目当てはお茶。丸に川の字の磚茶を発見。湖北省産だった。小さいサイズ380gと大きなサイズ1.7㎏があった。この商標のお茶が良く売れているのだという。これは大盛魁の子会社の商標だったと思う。いまでも使われているのか。

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Nさんと別れ、ホテルで待っていると彼の生徒であるアチト君が迎えに来た。彼は東京に8か月滞在した経験があり、日本語はかなり話せた。Nさんはこれから北京の学会に出張となったため、アチト君を付けてくれたのだ。まずは内モンゴルのお茶関係資料収集の為に、本屋へ案内してもらった。ところが

 

行った所は文化商場。文房具やら、雑貨やらが沢山売られていた。その中に古本屋が数軒あったが、お茶の本は全くなく、呼和浩特の地図を手に入れるのがやっとだった。でもこの商場、何だか面白い。昔の中国に紛れ込んだ気分になった。

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もうちょっと歩いて行き、ランチを食べる。茶鍋、と名付けられた鍋を注文した。文字通りチャイがスープであり、その中にチーズなどが入っている。今まで見たことがない迫力。2人ではとても食べきれない量だった。これはモンゴル伝統の料理ではなく、モンゴルに入って来た漢族が作った料理だと思われる。

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このレストランの向かいには小さな日本食レストランがあった。その名もちびまる子。やはり日本留学組が開いた店らしい。アチト君も日本飯が恋しくなると、偶に食べに行くらしい。時間があれば一度食べたいと思ったが、その機会は訪れなかった。

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フフホトでモンゴルらしいところへ、ということで、民族衣装を売る店が並ぶ通りを歩いた。最近は結婚式が派手になり、民族衣装ニーズも高まっている。全く偶然ながらアチト君の彼女と遭遇した。これも何かのご縁か。大学院を修了したら、就職して結婚するのだろうか。

 

タクシーに乗り、呼和浩特駅に行ってみる。本当は電車で内モンゴルとモンゴルの国境あたりへ行ってみたいのだが、叶わないのでせめて駅でもと思ったが、特に特徴のある場所ではなかった。

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賽馬場

そして今回の最大の目的、『茶葉之路』の著者、鄧九剛氏に会いに行く。Nさんが既にコンタクトしており、競馬場横にある茶葉之路研究所に来るように言われていた。タクシーに乗るとその場所は直ぐに分かったが、約束の時間には早過ぎたので、周囲を散歩した。

 

それにしても競馬場とは。モンゴル族だから、博打としての競馬ではなく、スポーツとしての馬の競争だろう。いまでもお祭りなどでは活発に行われているようだが、遊牧生活を捨て、都会に暮らすモンゴル族にとって、馬は遠い存在ではなかろうか。

 

この付近は新興住宅街なのか、マンションが立ち並び、旧市街地とは様相が異なっていた。スーパーは『毎月18日は自然閉店』と書かれている。全品35%オフ、でお客がいなくなれば早めに閉める、と書くことで客を引き寄せている。きっと多くのお客が押し寄せているのだろう。面白い発想だ。

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なぜか高級マンションの1階に北朝鮮レストランがあった。モンゴルと北朝鮮の繋がりは十分に深いと思っているので不思議ではないが、なぜここにあるのかはとても奇妙な感じがした。

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