静岡牧の原日帰り茶旅2014(1)始発電車で静岡まで在来線

《静岡牧の原日帰り茶旅2014》  2014年6月28日

 

6月に入り、東京に戻っていた。今年は4年に一度のサッカーワールドカップの年。全ての試合を生中継で見る、を目標に、開幕戦から試合を見まくった。27日までに予選リーグが終了、決勝トーナメントまで休みがあったので、茶旅に出かけることにした。ただ28日未明には再開されるため、旅は日帰りになってしまった。

 

場所は静岡、お茶処であり、何を置いても行かなければならない場所だったが、茶畑に行ったことがなかった。今年3月に三河から奈良まで一緒の旅をした若者Sさんを思い出し、連絡を取る。7月初旬より九州に武者修行に出るというので、この日に無理やり押し掛けた。静岡と言っても広い、どうやって行くのだろう。

 

6月28日(土)

始発電車で

静岡まで新幹線で行こうと思ったが、新幹線の料金は本当に高いので躊躇していた。ところがサッカーのブラジル時間生活のお蔭で、夜中は眠れないことに気が付く。結局当日も数時間寝ただけで、朝4時には起きてしまう。こうなると、始発にでも乗らないと、途中で寝入ってしまいそうだ。

DSCN3523m

 

始発で行くのは良いが、早く着き過ぎると先方が寝ているはずだ。Sさんは連日夜中までお茶作りの実験?をしているとFacebookに書いてある。さてどうするか、時間潰しを兼ね、何と全て在来線で静岡まで行くことに。京王線の最寄り駅から、井の頭線、小田急線に乗り継ぐ。土曜日の朝一番、混んでいないかと思うと大間違いで、座れない。座って寝て行こうという作戦がもろくも崩れる。

DSCN3524m

 

小田急線ではようやく席が空いて座ったが、隣に中国人の女性が座るなり、携帯を取り出して大声で話し始める。『いくら外国人だからって、バカにするのもいい加減にしろ!』と怒鳴っている。誰に向かって怒鳴っているのかと不思議だったが、よく見ると彼女の眼は向かいに座っている日本人男性に注がれていた。これはホーム上で何かあったのか、それとも単なる痴話げんか?周囲の乗客も驚いていたが、彼女は言いたいことを言うと、すっきりした表情で降りて行った。朝から凄いな!

 

下北沢から80分、小田原まで来て、JRに乗り換える。まだ時間は7時過ぎ、でももうかなり乗った気分になる。ここからは各駅停車、小田原の次の駅から、海が見え、そしてかなりローカルな駅が続く。この辺の雰囲気は悪くない。そして50分ほど乗り、沼津へ。沼津は昨年10月、京都大学の杉山先生の講演を聞くために訪れた場所。とてもいいところだった、と記憶している。既に懐かしい。

DSCN3528m

 

9時に静岡駅に着いた。ここからバスに乗るように指示が出ている。静岡駅北口から静鉄バスの相良行きに乗る。ただバス料金を見て驚いた。1000円を超えている。私はどこへ行くのだろうか。こんな高いバスなのに、20-30分に一本出ているのが不思議。田舎のバスは乗る人が少なくて料金が高い、というのが定番なのだが、どうなんだろうか。

DSCN3530m

 

このバスはビーチへ行くのであり、夏は海水浴客で賑わうのだろう。だが今は雨が降っている梅雨の土曜日の朝、乗客は限られている。出発して静岡市内を少し徘徊し、何と高速道路に乗った。これで分かった、料金の秘密。これは遠くへ行くんだな、と初めて自覚した。約50分で『静波海岸入り口』のバス停で降りる。まさにここはビーチへの入り口。茶旅で海辺に来るのは久しぶりだ。あれ、トルコの黒海沿岸以来かもしれない。

DSCN3533m

 

牧の原台地

Sさんが車で迎えに来てくれた。国道付近には小さな街があるが、道路沿いに全国チェーンのレストランや本屋、洋服屋などは見えるものの、かなり静かな場所である。ただお店などを見ていると、この辺り所得が意外と高いことは感じられる。

 

車で小さな街を抜け、少し丘を登ると茶畑が見えてきた。さすがに平地にはないが、こんなに呆気なく茶畑が見えてくるのも珍しい。台地というぐらいだから、小高い所にあるとは分かっていても、一段上がっただけで、後は畑が広がる光景はあまり想像できなかった。大規模茶園の雰囲気がある。海は近いようだが、全く見えない。

DSCN3546m

 

Sさんの家に着く。自宅の横の倉庫に作業場を作っていた。煎茶の方は茶畑の近くに別にあるようで、ここはSさんのための実験場だ。この自宅から微かに茶畑が見える。ここは牧の原台地、明治維新後、旧幕臣などが開拓に入り、開墾した場所として知られている。元々米作りなどに向かない不毛の地であったが、石ころだらけで水はけがよく、気候も温暖で霜が降りないため、茶園などには向いていたらしい。今は防霜ファンも見られるが、霜が降りるのだろうか。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です