九州茶旅2019(3)佐賀で講座、そして福岡経由で

12月1日(日)
佐賀で

朝はゆっくりと起き上り、ゆっくりと宿の朝ご飯を食べた。ここのご飯はかなりの種類があった。食べている人を見ていると、中国人やら他の外国人も何人かいた。中国人が納豆を食べる姿はちょっと不思議。何故鳥栖に外国人が泊まるのか、それは謎だった。どこか見るべきところがあるのだろうか、それとも何か買うのか。

 

10時前に宿を出て、佐賀に向かった。駅舎はかなり古く、小さかった。昨日の事故の影響は既になく、定刻に出発し、30分で佐賀に着く。残念ながら今回も吉野ケ里遺跡にはご縁がなく通り過ぎた。と言ってもここの駅から遺跡入り口まで歩いて20分以上かかると聞くと、簡単には行けない。

 

駅には講座の主催者、Oさんが待っていてくれており、車で会場である彼の店に行く。店の周囲ではイベントがあり、駐車場が満員で遠くまでに停めにいく。まずは簡単に準備してから昼ご飯に行く。その店には期間限定のラーメンがあり、今はなすとカボチャラーメンだったので、それを注文する。思ったよりずっとカボチャが合っており、美味しくてちょっと感激する。

 

今日は昨日の熊本と同様、可徳乾三について話をした。午後から雨になり、生憎の天候の中、皆さん熱心に集まってくれた。正直同じ九州でも熊本と佐賀は違うので、どこまで興味を持ってくれるのか心配したが、それは杞憂に終わり、かなり反応は良かった。参加者はお茶関係者が多かったが、かなり意識の高い方がおり、同じ九州人ということもあってか、多くの質問が出た。

 

講座終了後、有志で懇親会も開かれ、その席ではさらに活発な茶の歴史談義が繰り広げられた。わざわざ熊本から来てくれた茶農家さんもいて、驚いた。お酒を飲まない私でも、話題が興味深ければ楽しく過ごせる。お茶を作るにも、販売するにも、歴史や文化を知っている方が有利である、ということは間違ないだろう。ただそれを学ぶ心の余裕が持てるかどうかであろうか。

 

今晩は駅の近くの以前も泊ったホテルに投宿した。明日も講座があるので、その準備もあり、部屋でPCを開いていると、かなり大きな音がした。雷が鳴っている。季節のはずれの嵐か。それとも明日の波乱の予兆か。

 

12月2日(月)
佐賀から福岡経由大阪へ

翌朝は雨だった。宿の朝ご飯は昨日よりさらに充実していたので、ゆっくりと味わう。それにしても毎日朝からコメを食い、おかずをたらふく食べているから、どんどん太っているように感じられ、体は重い。そろそろどこかでダイエットが必要だと突き出した腹が言っている。

 

雨が止んだので、とにかく腹ごなしに散歩に出た。昨年も散歩しているので、特に目的なく歩いていく。道路に水が溜まっているから、昨晩はかなり降ったのだろう。ふと見ると横をバスが通り過ぎたが、そこには福岡空港行と書かれているではないか。今日は講座終了後、福岡空港経由で大阪に行くのだが、このバスでいくのがよいのではないかと思い、駅まで行って時間を確認した。やはり電車を乗り継ぐより早くて便利らしい。お土産に佐賀名物のぼうろを買う。佐賀はなぜか菓子がうまい。

 

今日もOさんが迎えに来てくれ、お店に行く。月曜日は定休日だが、講座のためだけに使用する。この付近は古い昔の街並みが残されており、雰囲気がよい。近所に古い建物を利用した映画館があり、そこでランチもできるというので行ってみたが、ご飯は食べられなかった。すぐ近くのラーメン屋で食べる。佐賀ラーメンというのは、高菜?食べ放題で、あと生卵を入れるのが特徴だと言われ、食べてみる。

 

午後の講座は昨日に続いて参加してくれた人もおり、またタイで知り合った人、四川で知り合った人など、熊本や福岡からも来てくれ、平日にもかかわらず有難い。今日は『台湾茶と日本の深い繋がり』について話をする。特に日本統治時代の茶業の取り組みや、昨日の可徳も係わった初期台湾紅茶の歩みなど、台湾でも知られていない内容が多かったが、果たしてどの程度、関心は得られただろうか。

 

講座終了後は、車で駅まで送ってもらい、朝調べておいた福岡空港行バスに乗り込む。乗客は少なかったが、途中数か所でお客を拾ってから高速道路を通って、特に渋滞もなく、約1時間20分で空港までやってきた。これなら確かに荷物を持って電車を乗り継ぐよりは便利だ。

 

空港には福岡在住で、昨日の講座にも来てくれたYさんが待っていてくれた。午後9時の最終便を予約しているので、まだ3時間ほどあり、夕飯を一緒に食べてもらうことにしていた。博多は食べ物が美味しく、毎年一度は必ず来ると誓っていたが、今年は空港だけになってしまった。

 

空港内にも飲食店はいくつもあったが、博多名物と言われるものは多くはなかった。それでもYさんともつ鍋を食べると、笑顔になれる。次回は福岡でも講座が出来ないだろうかと真剣に思うのだが、なぜかご縁は訪れない。国内線なので食事をしても時間はあまり、更に珈琲を飲みながら話をする。

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