台湾茶縁の旅2014(7)台北 旧知の人々にも変化が

3月20日(木)

旧知の人々と会う

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本日から台北で知り合いに会う旅となる。とにかく3年ぶり、どんな変化があるだろうか。先ずは台湾人のジョエル。彼は日本語もペラペラでマスコミ関係の仕事をしているが、相当の趣味人でもあり、色々な人を紹介してくれていた。

 

彼とは統一阪急百貨店の脇のコーヒーショップで会う。彼は時々ここで仕事をしているらしい。私も常々喫茶店で集中して物を書きたい、と思っているのだが、大抵は家でネットを繋げてダラダラやっている。阪急百貨店は3年前もすでにあったと思うが、今回来るのは初めて。きれいな建物だが、売り上げの方はどうなんだろうか。

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毎回ジョエルの話は機知に富んでいる。今回は『アウトドアライフ』がテーマ。彼は最近キャンプに嵌っており、出来ればキャンプ関連の雑誌を出したいという。当方からインド、タイなどの茶畑の話、そして標高の高い茶畑はそのままキャンプ地になり、中産階級の勃興しているアジアでは、『健康志向』の高まりで、注目を集めている話をし、大いに盛り上がった。

 

この喫茶店、昼前なのに満員の盛況。若者が多く利用しているが、彼らは学生なのだろうか?日本でもそうだが、若者が昼間から喫茶店で遊んでいる光景、これを何と読むのか、難しい所だ。

 

続いて、10年前に世界1週の旅をしていたT君。彼とは劇的に香港で会い、その後各地で会っているが、この3年の間に彼の一家は台北に移住していたので、久しぶりに会う。彼は地元の旅行会社で働いており、昼休みにランチを。南京東路と松江路の近く、25年前に駐在していた頃、よく歩いていた場所。勿論風景は変わっているが、何となく雰囲気は残っている。指定されたレストランはその付近の裏道にあるカフェだったが、どうしたことか、南北を間違えて反対方向へ。やはり25年の変化か、こちらの老いか。

 

そのカフェはとても小さかったが、居心地がよく、そしてランチプレートもボリュームたっぷりで、しかも高くない。今はこんな店が台北市内にどんどん出来ているらしい。この辺が日本的でもあり、台湾的でもあるところ。

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T君は人柄が抜群で、中国語も出来ることから、台湾人にも知己が多い。先ほどのジョエルも元々は彼の紹介で会っている。本業以外でも色々な活動をしており、非常に幅の広いつながりを持っている。だがそんな彼が台湾を離れるかもしれないと言っている。一体台湾に何が起こっているのだろうか。

 

T君と別れて歩き出すと、やはり懐かしい道を見つけた。昔住んでいた家がこの近くだと思い出し、行って見る。すると25年前のそのマンションは今も厳然と建っていた。リノベーションしたのか、むしろきれいになっている。急にあの頃のことを思い出す。特にここに住んでいた台湾人とのやり取り、出来事など、これまで一度も思い出さなかった事柄がどんどん浮かんできて驚いた。歳のせいだろうか。今は家賃も高いんだろうな、この辺。

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ここまで来たら、もう20年の付き合いのあるお茶屋に顔を出さねばならない。瑞泰茶荘、3年前に行った時は店の位置が変わっており焦ったが、今回はちゃんとあった。そしておじさんもおばさんも、これまでと何も変わっていなかった、犬も。以前は引退して、田舎のある南投県に引っ込むと言っていたが、今回聞いてみると戻るのも難しいので、ここでずっと茶商をやっている、とやや寂しそうに言う。昨日行った南投、そこにも目に見えない変化が起きているようだ。

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そして夜は3年前に劇的に再会したBさんと。Bさんとは上海留学時代、同じ大学で同時期に滞在していたが、その後24年間音信はなし。3年前T君の紹介で会い、1時間話してようやく気が付いたほどご無沙汰だった。ちょうど彼も勤め先を辞め、私も辞めたので、何となく気が合いそうな。何と彼はミュージシャンに転身しており、3年前のコンサートにも飛び入りして聞いた。

 

ちょうど東京でお世話になっている事務所で一緒だったF嬢が台北に来ていたので、関係があるGHオーナーHさんも誘い、4人で夕食へ。人気スポット永康街にある豊盛食堂という何となくレトロなレストランへ行く。台北は初めてだが旅慣れたF嬢と音楽好きの熱い男Hさん、初対面のBさんとも意気投合して盛り上がる。このお店、ガイドブックにも載っているらしく、日本人観光客が結構多い。中国大陸、韓国への旅行客が減る中、台湾に来る日本人が目立つように思える。

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食事は食材を選び、オーダーする方式。野菜の炒め物、肉料理もまずまずだったが、何といっても焼き魚が美味しかった。台湾では基本的に何を食べても美味しいのだが、雰囲気の良い店でメンバーが良いと美味しく感じられるのだろうか。

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その後T君の紹介で作家のKさんも合流。場所を替えて近くのコーヒーショップへ。ここは本格的なコーヒーを出すお店で、雰囲気も良かった。HさんはBさんの音楽活動にとても興味を持ち、何と明後日の山の中のコンサートへ乱入することを決める。これはまた意外な展開。Kさんは日本人作家ながら、中国語で作品を書き、台湾で発表している異色の方。色々とお話しようかと思っていたが、何と話はF嬢のカジノ話へ。実はF嬢、カジノのプロで、これを商売にしようと考えているほどの女性。Kさんとカジノ談議で花が咲き、夜も更けてしまった。

 

Hさんの車で帰る時、台北駅近くで旗を持った人々を見かけた。こんな夜遅くに何をしているかと思っていると、何とそこは立法院の近くで、台湾の大学生が中に立てこもった。この時までこんな事態が発生していることすら、全然知らなかった。Hさんは私を送り届けると、この場所に取って返し、中国との貿易サービス協定反対を一緒に叫んだという。

 

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