熱暑の関西茶旅2018(4)孫文記念館から和歌山大学へ

7月24日(火)
孫文記念館

今日も快晴だった。天気が良いのは悪いことではないが、こう暑いと動きが鈍い。結局わざわざ三宮まで来て2泊もして、何もしていないような気分になってしまい、やはりここは孫文記念館を訪ねることにした。そこがそんなに遠いとは思っておらず、相変わらずの無計画が露呈しているが、それが私の旅だろう。

 

JRで明石の方向へ舞子という駅まで揺られていく。この駅で突然気付いたことは、ホームにあるベンチが全て、電車の進行方向(またはその逆)に並んでおり、ちょっと異様に見えた。少なくとも関東では見たことがない並びだ。後で聞くと、これは転落防止のために作られているという。ホームが傾斜しているので、酔っ払いの他、ベビーカーなども落ちる危険があるようだ。関東にも一部あると教えられたが、それなら全部そうすればよいのではないだろうか。

 

遠くへ来たもんだな、と駅を出ると、何だかちょっと現代的で驚く。そして向こうに海が見える。更にはチラッと橋も見える。ここが明石海峡大橋のある場所だとようやく気が付いた。そしてお目当ての孫文記念館はその雄大な橋のたもとに立派に建っている。実にいい景色だ。

 

八角形の中国式楼閣『移情閣』は1915年に建造された現存する日本最古のコンクリートブロック建造物だという。華僑の貿易商、呉錦堂の別荘の一部をここに移築した。中に入ると、煌びやかで美しい。孫文ゆかりの品も展示されており、神戸華僑の歴史も少し学ぶことができた。何よりこの風景、いいな。

 

周囲も散策したかったが、時間があまりなかった。予想外にいいところだったので次回はゆっくり来よう。JRで三宮まで戻り、荷物をホテルに取りに帰って、またJR駅にやって来た。これから梅田経由で和歌山へ向かうのだが、昨日の予行演習もあり、今日はちゃんとJR大阪駅へたどり着く。

 

梅田経由和歌山へ
大阪駅ではIさんと待ち合わせた。Iさんは阪急沿線の人だが、私が間違えないようにJRまで迎えに来てくれた。何しろ以前彼女のところでセミナーをやった時、JRを乗り間違えて遅刻した苦い経験がある。それから大阪の電車はよく分からない、と思うようになっていたのだ。駅近くのビルの上のレストランへ行く。

 

ここはタイレストランで、ビュッフェスタイル。思えばIさんと会ったのもタイであり、一緒にカンボジアへも行った。何となくフワッとした人で、そこが何とも良い。タイ料理も意外と本格的で、美味しい。実はタイ料理は今やタイより日本の方が旨いのではないかと、思えるほど、日本で普及しており、日本人の口に合わせている。

 

ヨーガの話からアジアの話へ。どんどん話が進んでいき、取り留めはないが尽きることもない。途中でお腹は満腹信号を出していたが、構わず話し続けた。何だかとても懐かしい人に会い、昔話を延々としているような感覚になる。Iさんには申し訳なかったが、非常にすっきりして、次に進むことができた。

 

3月にも梅田から和歌山に向かったことがあった。その時はセミナーに参加していた方が途中まで同行してくれて、何も考えずに、和歌山まで行くことができたが、今回は一人。そして前回はJR和歌山駅だったが、今回は南海で和歌山大学駅前へ。仕方なく検索して、一番簡単なルートである、JR大阪-新今宮-和歌山大学前で行ってみた。

 

新今宮付近は近年外国人バックパッカーが沢山宿泊する安宿があると聞いており、一度は泊まりたいと思っているが、今回もまた大阪は素通りとなってしまった。新今宮駅でJRから南海に乗り換えるのはちょっと面倒だったが、関西空港に向かう外国人は私よりサクサクと乗り換えホームを目指している。

 

特急サザンという列車は一部が指定席になっているが、平日の昼間だから自由席でも十分に座れた。約50分で3月にも来た和歌山大学駅前に到着してしまう(JR和歌山駅へ行くよりずいぶんと近く感じられた)。これは確かに大阪への通勤圏だ。駅前で今回招いてくれたアムナーさんに連絡を取ると、何と出掛けており、こちらに向かっているらしい。私は大学行きのバスに乗ってしまったので、大学で彼を待つことになった。

 

今回は和歌山大学観光学部のワークショップに参加する。そのため、大学のゲストハウスに宿泊させてもらった。アムナーさんもここに住んでおり便利だ。ワンルームマンション、1か月5万円らしい。私が学生の頃は、こんな立派な、明るい部屋には住めなかったなあと感慨深い。ただゲストは与えられたWi-Fiの機械を自分で操作してネットに繋がねばならない。結局よく分からず、職員の方の手を煩わせることに。

 

夜は同じくワークショップで登壇するN氏及びタイのピアポーン先生と一緒に、歩いて和歌山大学駅前に戻り、イオンモールにあるレストランで食事をした。アムナーさんを入れたこのメンバーは、昨年7月タイ北部のお茶調査で出会っており、そんな茶縁がここに繋がるのだな、と面白く感じる。

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