茶旅の原点 福建2016(5)白茶の里 政和を目指す

どこへ行くのか

紅茶屋で、魏さんが『今回はどこへ行くのか』と聞いてきたので、『武夷山に行きたい』というと、『それなら紹介できる人がいる』と言い、すぐに電話を入れてくれ、相手も了解してくれた。更に『出来れば武夷山の前に政和へも行きたいがどうか』というと、それもまた電話を入れてくれ、受け入れOKを取り付けてくれた。これには魏さんの友人の林さんの助言もあった。中国は、実際に来てから、色々と決まるので、何とも面白い。

 

次にどこへ泊るのか。昨日泊まったチェーンホテルは、昨年よりかなり高かった、と言ったら、『どこか安いところを探そう』と言い、魏さんのスタッフと林さんが何と探しに行ってくれた。そして30分ぐらいして、『ここでよいか見に行こう』というので、道路の向かい側にあるそのホテルへ行ってみた。確かに古く、何より階段しかない5階建ての5階。

 

何だか付け加えのようにできた狭い部屋だったが、安かったし、Wi-Fiとクーラーがあった。折角探してくれたので、ここに泊まろうと思い、5階から1階へ戻りチェックイン。だがパスポートを出すとやはりダメ、中国の身分証が必要と言い出した。そこで林さんたちが色々と交渉を始める。最後は何となくOKになってしまったが、安宿に中国人以外が泊まるのは難しくなってきている実情が露骨に出てきていた。

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また紅茶屋に戻り、お茶を飲む。夕飯は隣から鴨麺を取ってもらい、食す。福建の麺ではないだろうが、これが意外とうまい。食後もまた紅茶を飲んでいると魏さんの微信に連絡が入り、友人のお茶屋さんへ行くというので同行した。散歩がてら歩いていく。狭いが居心地の良いお茶屋さんに入り、またお茶を飲む。とりとめもない話をしていると、また魏さんの微信が鳴り、別の店からも誘いがある。

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タクシーに乗り、そちらに向かう。分り難い場所にあったその店も、こだわりがありそうだった。福州の夜は遅い。ここでもお茶を2-3種類飲んで、退散する。本当にお茶で繋がっている人々が沢山いる。疲れて宿に戻り、階段を上がるのはちょっと辛い。まあ熱いシャワーも浴びられたし、問題はない。Wi-Fiなどはむしろ設備が稚拙なので、VPNをかませれば、FBGoogleも丸見えだ。

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424日(日)
政和まで

翌朝は疲れたのでゆっくり起きる。そして朝ご飯を探していたが、まずは今日乗る政和までのバスのチケットをゲットした。午後1時出発と決まる。朝ご飯は雲吞スープと春巻き。これがなかなか良い。やはりスープは福建や広東が美味い。午前中は部屋で旅行記などを書いて過ごす。福州の観光などしたこともないが、特にしたいと思わない。昼ごはんは簡単なセットメニューで済ませる。これが一番安上がりなのだ。ボリュームがあり過ぎるのが難点か。我々日本人は食べる量が少なすぎるというのが中国人一般の見方だが、どうだろう。

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魏さんのところの車が迎えに来てくれ、バスターミナルまで送ってくれた。10分ぐらいで到着。ここは福州駅の隣だった。バスがやってきて乗り込もうとすると、昨日の林さんから微信が来た。『バスターミナルまで行くよ』と書かれていたので、わざわざ見送ってくるのかと思っていたが、バスがやってきても彼は来ない。もう出発だと思っていると、何と彼が乗り込んできて、バスは出てしまった。林さんいわく、『ちょうど武夷山に用事があるので、政和まで一緒に行ってあげようと思って』と。この親切には驚いた。

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満員の乗客を乗せたバスは高速道路を走っていく。雨が降っている。途中サービスエリアで休憩が入る。意外と遠いのだと分かる。高速鉄道で福州から武夷山まで1時間ちょっとなのに、それより近い政和まで3時間以上かかった。最後は高速を降りて田舎道を進んだせいもあるだろうが、やはり高速鉄道は速いということだ。

 

4.    政和
茶工場にチェックイン

政和の街に入ったのは午後4時半頃だった。かなり小さな街で、お茶屋さんなど、あまり見つからない。林さんが迎えの車を探してくれ、その車で10分ぐらい走る。完全な田舎の風景が何とも良い。その郊外の一角に、茶廠があった。立派な門を潜る。中には広い庭があり、ちょうどそこに茶葉が干されていた。何とも壮観な光景だった。

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驚いたことには、迎えてくれた女性が、『チェックインしましょう』というではないか。何とこの工場の中には、宿泊施設があったのだ。4階まで上がってみてびっくり。ホテル並みのきれいな部屋に案内された。Wi-Fiもあり、ホットシャワーも出るという。これはどういうことだろう。聞いてみると、増加するお客さんに対応するため、昨年24もの部屋を新しく作ったというのだ。この茶工場にはそれほどのお客さんが来るということか。周囲に高い建物などなく、見晴らしもよい。

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