タイ人と行く高野山2015(1)夜行バスで行く大阪

《タイ人と行く高野山2015》  2015年5月17日‐20日

 

台湾から戻って2日。また旅に出た。今回は関西を目指して行く。バンコックで偶に行くA師のヨーガ講座、そこのタイ人生徒6人が日本旅行にやってくるのだ。知らない仲ではないので、その関西旅行に便乗することにした。数年前は年間10万人も訪日者がいなかったタイ人、ところがビザ免除になった一昨年の後半以降物凄い勢いで増え、昨年は何と65万人もの人がやってきたのだ。今年は更に増える見込みで100万人を越えるのも時間の問題かもしれない。

 

タイ人は日本にやって来て、何を楽しいと感じ、どこを見ているのか。何を欲しているのか。敬虔な仏教徒であるタイ人が高野山に上ってどう思うのか、興味津々だったので、お願いして同行させてもらった。ちょうど高野山は開創1200年の一大イベントがあり、我々が行く日には安倍首相までやってくるという。何となく波乱の予感、さてどうなのだろうか。

 

5月17日(日)

1.大阪

大阪まで

ここ数年何回も関西に入っているが、一番ネックになるのが、交通費。新幹線は速いのだが、あまりにも高過ぎる。最近はLCCも飛んでおり、検討してみたが、成田ー関空は意外と時間のロスが大きく、利便性では新幹線には敵わない。そしてアドバイスを受けたのが夜行バス。検索すると3日前でも3800円で大阪まで行ける。一度試してみようと思い、急ぎチケットを購入した。

 

16日夜、22:30発ということで、新宿南口近くのビルに向かう。指示ではビルの4階で受け付けるとある。土曜の夜の新宿、それほど人込みはない。だがビルの近くは、夜行バスに乗るために多くの人が歩いていた。ビルのエレベーターには乗り切れない人が列をなす。このビルには1社ではなく、2₋3社のバス会社が入っているようだ。やはり私のように新幹線は高い、と感じている人が多く、このバスのニーズは高い。受付に行くと、地図を渡される。22:30にこの近くに集合、とある。22:30に出発ではないのか、と聞くと、係員は意外そうな顔をする。

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少し時間があったので周囲を散歩するが、オフィスビルは閉まっており、レストランなども閉店の時間になっている。おまけに雨も降りだす。どうするんだ。ブラブラと時間までをやり過ごす。集合場所には乗客が集まっており、点呼が始まる。ビル側の階段に腰かけている人は、係員から退くように言われる。日本は本当に厳しい。道路にはみ出すのも、勿論ご法度。

 

全員揃うと、係員が誘導して別の場所へ移動した。集合場所にはバスが停められないらしい。しかしバスが停められる場所は遠いため、迷子を出さないために路上集合して列をなす。何とも日本的な対応。乗客は若い男女(一人旅、友達と2₋3人)が多いが、中には中年男性、お母さんと子ども、などの組み合わせもある。ディズニーランド帰り、原宿帰り、という感じの女の子たちもいる。

 

結構歩く。都庁前を通過した。その先にバスが停まっており、急いで乗り込む。座席も予め決まっており、私は3列の真ん中になった。確か座席は2列+2列の4列と聞いていたが、3列だとかなりゆったり、リクライニングもできて快適。更には隣の席とはカーテンで仕切られため、ある程度のプライバシーも守られる。女子は女子専用シートがあり、前の方に座っている。隣は若い男性だったが、早々にカーテンを引き、ヘッドホーンで音楽を聞いている。慣れた人たちが多いようで、各々枕やカーディガンなど準備万端の様子。毛布は提供されるので、飛行機並のサービスか。

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11時前に新宿を出たが、1時間も経たない内にバスは停まった。横浜のどこかのバス停。ここからも乗客が数人乗り込む。すぐに出発かと思ったが、運転手2人はタバコを吸ってゆっくり休んでいる。夜行バスは以前事故があって以来、運転手を2人配置すること、休息を十分に取ることが義務付けられているようで、ここでも時間調整のように、なかなか出発しない。まあ急ぐ旅ではないが。

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それからも2時間に一度は、サービスエリアに入り、20-30分休息しては進む。乗客の多くは眠りに着いており、バスが停まっても降りては来ない。私はトイレも近い老人なので、足の運動を兼ねて毎回下りてみた。最初から寝ることを想定していなければ、多少疲れるが、それほど問題はないように思う。転寝を繰り返す。因みにこのバスにはトイレも付いており、実に快適である。

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足柄、浜松、御在所、とバスは順調に進む。当たり前だが、車の通行量は少ない。完全に時間をコントロールしながら行く。以前トルコで乗った長距離バスを思い出す。しかしあのバスには車掌が乗っており、お茶やスナックが配られたな。日本は合理的社会だ。いや、このバス料金で大阪へ無事に行けるだけで十分であろう。新幹線1回でバスに3回以上乗れる計算だ。

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5月の朝は早い。何となく空が明るくなってきた。と思っていると、もう梅田に着いてしまった。日曜日の朝、大阪の街も空いていた。バスはスイスイ走り、30分後には難波に到着。ここが難波のどこなのか、よく分からなかったが、まずは荷物を取って降り、大きく伸びをした。時間はたっぷりある。ゆっくり動けばよい。皆が進む方向に歩いていくと、すぐに地下にもぐる入り口が見えた。そこを下って行くと、もうなんばの地下街。取り敢えず、昼に電車に乗る予定の南海の駅へ行き、コインロッカーを探して、荷物をそこにいれた。何となく気だるい朝が始まった。

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