バングラディシュ・スタディツアー2011(7)マングローブの植樹をするも

ビーマン航空オフィスはダラダラと

途中まで見学して学校を抜け出す。Sさんとラジョウと3人でビーマンバングラディシュ航空のオフィスへ向かう。オフィスは海外沿いにある。基本的に飛行機に乗るような人は、ビーチ観光に来て、高級ホテルに泊まる人だからだろう。

中に入ると殆どお客は居らず、職員もお休みモード。昔中国であった嫌なムードを感じる。お客と航空会社の立場が逆転している。お客が載せて頂くのである。先ずは全員の帰りのリコンファーム。既に多くの国で無くなっているリコンファームであるが、未だ何が起こるか分からないこの国では必須のようだ。十数人分ということで、長い時間を要する。PCはあるのだが、作業効率が恐ろしくノロい。

そしてそれが終わってようやく、私の要件。例の無くなったバッグの確認だ。既にバンコックの旅行社の人がタイエアーにコンタクト済みで、バッグは何と、パリへ行き、パリからタイエアーでドバイに運ばれ、チッタゴンへの便が無いタイエアーはアラビア航空という航空会社に委託して、ドバイ‐チッタゴンを飛ばしているという。一昨日にはチッタゴンへ到着との連絡であった。

しかし、このコックスバザールのオフィスではまるで難を避けるように誰も取り合おうとはしない。確かに空港はチッタゴンにあるが、同じ航空会社だろう、などと言ってみても始まらない。ラジョウがバングラ語で、Sさんと私は英語で何度も訴え、ようやく、職員がチッタゴン空港へ電話したが、誰も出ないということで、その電話番号を渡され、ジ・エンド。バッグの行方は要して知れず、帰国する際、空港での拾い上げる、一発勝負となった。

(9)    五日目午後   クラクシ村へ

航空会社から戻ると、授業は終わっていた。学生達もホッとしたように和やかになっていた。子供達も更に打ち解けて来ていた。やはり1回限りの訪問ではダメ、毎日通って少しずつ成果が出て来るようだ。

昼はクラクシ村へ行くという。もう一つのボランティア、川にマングローブを植えるという活動だ。またオートリキシャーで行く。村の外れのお寺へ入る。外は結構暑いのだが、お寺の中は涼しい。

ここでもお昼が振舞われる。学生達は積極的に食事の用意を手伝っていた。食事は美味しかった。最近食べ過ぎだと感じる。この村には見事は水田が広がっていた。何とも懐かしい光景だ。その向こうに川があり、魚を取る小舟が浮かんでいる。何とも癒される風景だ。

そしてマングローブの植樹が始まる。午後の日差しは思いのほか強く、また川の中を歩くのはかなりの体力を要するようで、学生達は苦戦する。それでもラジョウに先導され、徐々に川に慣れ、植えていく。

この活動、去年も行われたようだが、実は植えたマングローブは殆ど育っていなかった。植えるのも大変だが、その後の管理はもっと大変なのだろう。日本のODAは導入はするが管理はしない、と言われ、実は評判良いとは言えない。この企画も管理を考えないとまさに根付かない。自己満足に終わる可能性が高い。地元の人々も、まるで何かの出し物を見物するように、河川敷に集まり、見ているだけ。因みに私も傍観者。

活動が終了し、お寺に戻り、足を洗う。地元の少女が一生懸命、水を汲んできて渡す。彼女達はこの活動をどう見ているのだろうか。聞いてみたが、言葉が通じない。お互い笑顔を送るだけ。先日訪れた村もそうだったが、郊外には自然が残り、素朴な人々が暮らしている。我々が本当にすべきことは何か、考えさせられる。

ネットカフェ

村から戻り、休息。何となくボーっとしていると、やはりメールチェックはしてみたくなる。ネット病だろうか。ある意味で現在の状況は世の中から隔離されている。基本的にはそれでよい、いやむしろそうあるべきなのだが、時々応対が必要なメールも来るので、仕方がない。

それで思い出したのが、先生の家からお寺に行く途中にあった『ネットカフェ』。名称は『Google Cyber Café』というから凄い。英語も通じそうだ。PCを持って行って見ることにした。

この店には3台のPCが置かれ、小さな個室になっていた。何を見ているか知られないような配慮か。オーナーは英語が出来、会話した。最近バングラディシュ、コックスバザールでもインターネットの普及が著しい。若者はPCへの抵抗もなく、高校生などが良く来ているという。1時間25タカの料金が高いかどうかわからないが、実際にPC3台は高校生に占拠されていた。

一体何を見ているのかと気になってちょっと覗いてみると、何と2組はFacebookだった。かなりの高校生がアカウントを持っているらしい。盛んにアップし、盛んに書き込みしていた。アラブの春、などと言われたFacebook革命、ここバングラにも届いているようだ。

ところで私のPCを接続してみたが、全て文字化けとなる。何度やっても駄目だ。分かったことは日本語を読むためにはソフトを入れないといけないのだが、その金額が50ドルぐらいする。これでは誰も入れない。バンコックあたりでソフトを買ってきて、導入すべきだが、今はどうにもならない。結局メールチェックできずにトボトボ帰宅する。

ハローウイン?

夕飯を頂く。今日はエビの煮つけが出た。いよいよ日本食に近づいている感じがする。ご飯を一緒に食べると食が進むし、日本を思い出す。

外が何だか騒がしい。真っ暗な中、子供達が何人かやって来て、口々に何か叫んでいる。先生の奥さんがその子達に何やらお菓子を渡している。子供達は嬉しそうに受け取り、また別の家に向かう。

これって、西洋ではハローウインじゃないのか。香港に住んでいた時、ハローウインは恐怖だった。団地の子供という子供が家のベルを鳴らして、押し寄せてきた。当日外出したり、居留守を使ったり、日本人はまじめだから大変だった。

何かラカインのお祭りと関係があるのだろうが、説明を受けることが出来ず、事情は分からない。それでも偶然、このような行事が見られることはラッキーなのだろう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です