《昔の東南アジアリゾート紀行》‐2000年バンコック

11.2000年2月 バンコック2

1. 北京赴任

1999年6月に北京に赴任した。そして初めての冬を経験した。北京の冬は半端でなく、寒い。零下10度で北風が強く吹くと5分と歩くことは出来ない。私は特に寒さに弱い。

もし足マッサージを知っていなければ、常に風邪を引いていただろう。寒気がする場合などは、家に帰るのではなく、真っ直ぐマッサージ店に行き、木の桶に特製の薬草を入れた熱いお湯に足を浸すと体がポカポカしてくる。これが良い。出そうになっていた熱が引っ込む。お陰で2回の冬を何とか乗り切った。

兎も角北京に冬滞在することはあまり好ましいことではなかった。何でも良いから南へ行こう。『Go South』これが我が家の合言葉。今回は旧正月にバンコックにいく。

2.空港

タイエアーでバンコックに着いたのは夜も10時ごろだった。何しろ北京―バンコックは7時間も掛かる。機内ではやることが無く、子供達がこれまでに何回飛行に乗ったかを数える。驚いたことに長男は既に50回ぐらい乗っていることが分かる。しかしこんなに長時間乗ったのは初めてだった。

今回は初めて中国系の旅行社を使ってチケットを買う。何となく心配していたが、案の定空港に着くと、迎えに来ているはずの車が見つからない。焦って探し回る。この時は未だ昔のバンコックのイメージがあり、下手に誰かに聞くと騙されると思い、懸命に探す。しかし最後には、一番気の良さそうな若い女性に尋ね、何とか旅行社のおじさんを探し当てる。何と不親切な。

おじさんは悠然として、『ウエルカム』などという。そのゆったりした態度が何故か温かみを感じる。車に乗ろうと外へ出ると生暖かい風が吹く。南国に着た、という気分が漲る。体が軽くなる。この感覚を得る為に、態々7時間も掛けてやってきたのだ。因みに運転手のおじさんはセーターを着ていた。22度はバンコックでは真冬、と言うことらしい。こちらは家族で大汗をかいている。その対比は漫画的である。

3.ホテル

前回はシャングリラに泊まったので、今回はオーキッドシェラトンに泊まる。折角来たのだから、贅沢なホテルに泊まりたい。本当はペニンシュラーが昨年出来て、そのプロモーションが物凄く安いのを知っていたので、予約しようとしたが流石に一杯だった。何しろ1泊US$80である。ぺニンシュラーとしては、考えられない値段だ。残念。

実はこのオーキッドシェラトンには1週間前に会社の先輩が新婚旅行で宿泊していた。何となく子供連れで気が引けたが、特に問題は無く(当たり前だ)、プールも大きくはないが、そこそこ楽しめた。

ホテルは大きめのツインを予約したが、10歳、7歳の子供と家族4人では狭すぎることが判明。次回より2部屋取るようになる。子供の成長を肌で感じる。

4.コカレストラン

昔バンコックに出張した折、良くこのレストランで食事をした。辛いタイ料理がダメな人もここのタイスキと呼ばれる鍋は美味しく食べられた。今回はバンコック駐在員のNさんの案内で久しぶりに訪れた。

蝦などの海鮮を鍋に入れて、スープと共に食べる。特にスープが絶品。最後に麺と卵を入れる、或いはおじやを作ると非常に美味しい。暑いタイで熱い鍋を食べる。これも北京を忘れさせてくれる。

尚このレストランの支店が有楽町にあったが、味は同じであったかどうか?少なくとも値段は数段違っていたと記憶している。

ところでNさんはロンドンから転勤して来た人であるが、何とご長男はデンマークの日系高校に進学したという。一人でロンドンからコペンハーゲンに移り、宿舎で生活している。我が家の子供たちでは考えられないことである。

5.ゲームソフト

駐在員Nさんは子供達のゲームボーイを見て、一緒にやり始めた。家で子供とやっていると言う。バンコックには偽ゲームソフトを売る市場があり、多くの日本語のゲームが格安で売られていると聞き、子供達は目を輝かせる。何しろ北京には日本語のソフトは売っていないので、新しいものには飢えている。

翌日タワーレコードに向かった家内と別れ、3人で教えられた市場に向かう。以前は言葉の通じないタクシーに乗ると疾駆八苦であったろうが、現在は高架鉄道があり、難なく行ける。場所はあるデパートの横のビル。何となく露天を想像していたが、大違い。5階建てのビルの中に小さな店が所狭しと並んでいる。

子供達は嬉々として店を見て回る。確かに日本語と思われるソフトが並んでいる。勿論タイ語も英語もある。子供達は言葉など分からなくても嗅覚で(?)嗅ぎ分ける。凄いものがある。

漸く気に入ったものを見つけて買ってくれという。こちらの出番とばかりに、値段交渉をする。北京では南方中国人または華人で通し、日本人よりは安く買えるのだが、ここでは一発で日本人と見抜かれる。肌などから直ぐに分かるという。高々千円ぐらいの話だが、値切れないと悔しい。一度店を立ち去ると子供からブーイングが凄い。

ソフトは1つだけ入っているものから、数種類、数十種類がパックになっているものまである。因みに問題なく使えるという。

6.トゥクトゥク

子供達のもう1つのお目当ては、オート三輪の後ろに客席が付いている独特のタクシー、トゥクトゥク。どうしても乗りたいというので、運転手と交渉するが何とタクシーより高い。タクシーで50バーツのところが100バーツなどという。既に観光用と化している。

タクシーはクーラーもあり、排気ガスも吸わずに済むのでタクシーの乗ろうとするとまたまたブーイング。已む無く50バーツのところを70バーツぐらいで乗る。子供連れは立場が弱い。

一旦乗るとなかなか楽しい。両脇の風景は良く見える。4人で乗るとかなり窮屈ではあるが。但し渋滞のバンコックを疾走するので、スリルもある。しかしやはり暑い。この乗り物も数年後には姿を消すのだろうか?

7.リゾートの鉄則11 寒い時には南国へ。

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