ダラダラ佐賀まで茶旅2015(9)広島 原爆ドームと汁なし担々麺

原爆ドーム

お茶会が終了するとロビンさんに方向を教えてもらい、原爆ドームへ向かう。思っていたより、かなり近くにあり、歩いていく。私は全く広島の地理が分かっていなかったのだ。川沿いに出ると、ドームがあると聞いたが、見付からない。と思ってみると、何とそこにあった。いつもテレビで見る角度と違うところから見ると全く違って見えることが分かった。

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世界遺産、原爆ドーム。旧広島県産業奨励館、昭和20年8月6日に残骸となったものを、寄付により、補修したものであった。これが原爆の悲惨さを伝える象徴として残された。川沿いから見ると、その青空がとても眩しい。何ともやるせない気持ちになる。更に歩いていくと、広々とした公園の中に原爆慰霊碑があり、そして資料館が見えてくる。立派な資料館は50円で入館できる。この辺も広島市のアピールが伝わる。勿論外国語の資料もある。

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先日原爆投下直後に市電を動かした女子たちを描いたNHKのドラマ『一番電車が走った』を見たばかりだったので、資料館の展示がより一層リアルに浮かぶ。ドラマの中にはこの資料館から取られたと思われる内容、黒焦げの三輪車や女性の衣服などが多く出てきた。その悲惨さについては、言葉も出ない。原子爆弾の科学的な説明、その後出来事は全く頭に入らなかった。私は何故今までここへ来なかったのか、いや今日なぜここへ来たのか。反芻しても何一つ答えはない。ただただこのようなことが繰り返されてほしくない、と思うのみである。

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もっと色々見ていたいという気持ちと、居たたまれない気持ちが交錯する。急激な疲れが体を襲う。そろそろ閉館時間だと自分に言い聞かせて外へ出た。外はまだまだ明るく、とても眩しかった。そのままフラフラと広島城の方へ歩いていった。夕陽が更に目を打つ。城内には神社があり、城跡に書かれていたのは、『日清戦争時に大本営が置かれた』とある。そして昭和20年、天守閣・表門など全て瓦解、とある。ここにも留まる気力がなく、足早に去る。

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兎に角ホテルへ行こうと思い、そこにいた警備員の人に道を聞いた。非常に親切に教えてくれ、地図までくれた。何となく救われた気がして、そのまま住宅街を歩いていく。フラフラ20分ぐらい歩いて広島駅にたどり着いたが、道中何も目に入らなかった。更に駅を越えて、何とかホテルへ。

 

汁なし担々麺

疲れが体に充満していた。取り敢えず、風呂に入り、気分を転換した。すると今度は急に腹が減る。お好み焼きは昼に食べたし、どうしようか。そういえばロビンさんが『広島のB級グルメといえば汁なし担々麺』と言っていたことを思い出す。ただどこへ行ったらよいか分からなかったので、ホテルのフロントの女性に聞いてみた。彼女はちょっと困ったような顔をして『この辺にはあまりないんですよ』と言いながら、奥へ入り、上司にも聞いてくれた。

 

上司の男性が出てきて『担々麺じゃないといけませんか?』と聞くので、お薦めを聞いてみると、『駅の所にうまいつけ麺屋があります』というので、そのつけ麺に切り替えて食べに行くになる。言われた通り駅まで行き、土産物ショップあたりに数軒のレストランがあったが、麺屋は見つからない。更に奥に入ると、一番奥にその店はあった(いや、実は裏から回っただけだった)。

 

店のポスターには、何と大きな字で『汁なし担々麺』と書かれていたので、初志貫徹、つけ麺を捨て、担々麺を注文してみた。ついでにお薦めの唐揚げも。唐揚げは1個、108円という細かさ。付け合わせとしては、これもアリかと。この店、実は有名なのか、Jリーガーの佐藤寿人選手やプロ野球、カープの選手などが来店した時の写真も飾られている。店も混んでいる。

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担々麺がやってきた。元々中国人バイトが賄いで作ったものを店主が気に入り、店を休業して四川省まで修行に行って、作り始めたと聞いたが、私が知る四川の担々麺とはかなり趣が違っている。ゴマ、そぼろ、ネギ、たまご、海苔が入っており、これをうまくかき混ぜて、麺に絡めて食べる。確かに四川でも汁なしでかき混ぜて食べる担々麺はあったが。この麺、かなり山椒が効いていて、口がヒリヒリし始めて、一気にはとても食べられない。唐揚げも熱いので、しばし休みながら進む。麺はかなり太い。水を流し込み、何とか食べ終えた。

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とても美味しいのかというとどうだろうか。ただここで一人旅の楽しみの一つとして、ご当地B級グルメを、ホテルのフロントの人に聞いて食べに行く、という新しい手法が確立されたような気がする。これは地元感がかなりあり、お金もあまりかからず、一人飯を充実できるとてもいいアイデアだ、と自画自賛する。FBで紹介すれば、誰かの参考にもなるだろう。ホテルに戻った時、美味しかった、といえば、相手もニッコリするだろう。いいコミュニケーションにもなる。

 

帰りに土産ものコーナーで、もみじ饅頭を買いこみ、ホテルへ戻る。このホテル、飲み物がフリーで用意されており、部屋に持ち帰ることも出来る。なかなか良い。熱いコーヒーを入れて、フロントに礼を言い、部屋で飲むと、担々麺で痺れている口の中に相当なダメージが広がる。

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