ダラダラ佐賀まで茶旅2015(8)広島 カフェとお茶会

カフェで

今回ロビンさんが宮島に連れてきてくれたのは、実は神社に行くためではなかった。そこはやはりお茶関係者。『宮島にいいカフェがあるので行きましょう』というのが主目的。だが、カフェは10時開店なので、それまで私の願いである宮島観光に付き合ってくれたのである。何ともカンシャ!

 

そのカフェは、古い街並みに中、路地裏に埋もれるようにあった。『タムカイマ、宮島の時を静かに感じる空間』と、その町家風のお店の前に貼ってあった。引き戸を開けると、中はこじんまりした空間。木のテーブルとイス、なんかふんわりしていい感じだった。入り口横の畳空間では既に若い女性3人が座り込んで、話に夢中になっている。まるで自宅感覚なのだろう。

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メニューを見ると、台湾茶・中国茶もあり、日本茶もある。あんみつなどのスイーツもあり、如何にも若い女性が好みそうにできている。ご主人は福岡の八女、奥さんは静岡の出身だと聞き、驚く。お茶処の2つの場所から、2人はどうして出会い、どうして宮島にお店を出したのか、とても興味深かった。更には宮島こけしなど、木彫りの工芸品の展示・販売もされており、何とも不思議な空間に包まれていた。

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これから八女を目指すので、今日は台湾茶を頂きながら、お話を伺う。広島には茶園は殆どないが、お茶好きは意外と多いようだ。顔なじみのロビンさんは自ら茶葉を持ってきている。この空間では、ちょっとした展示、セミナー、コンサート?なども行われているらしい。いつか、ここで茶旅報告会ができたらいいな、と思いながら、あっという間に時間が過ぎてしまった。

 

お好み焼き

今日の午後はロビンさんが参加するお茶会に便乗することになっており、時間があまりなかったが、まずはランチを食べてから広島に戻ろうということになる。『お好み焼きでいいですか?』と聞かれたので、勿論と答える。広島に来たらお好み焼きでしょう、とある人に言われていたので、好都合だった。

 

そのお店も裏道にある、観光客ではなく、地元の人がいく所だった。こんなところが嬉しい。店はほぼ満員だったが、カウンター席に座れた。ロビンさんが注文したところ、おばさんが『お皿、鉄板?』と聞いてくる。ロビンさんが鉄板と言ったので、私も合わせて鉄板で、と言ってみた。目の前では美味しそうな麺の入ったお好み焼きが次々焼き上がっていく。それを見ているだけで食欲が出る。少し甘いおたふくソースのような自家製ソースが更に食欲を増す。

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そしてついに自分の前の鉄板にお好み焼きが置かれた。喜び勇んで口入れると当たり前だが、熱い。その上ヘラを使って鉄板から器用にお好み焼きをすくい取り、口に運ぶのは私にとっては至難の業であり、何度もこぼしてしまう。とうとう見かねたおばさんが、『お皿、お箸』と言って渡してくれた。何とも無様だ!それでもこのお好み焼き、ボリューム満点で、実にうまい!冷たい水をがぶ飲みすると、すきっとした気分になり、大満足で店を後にする。

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そして広島へ向かったのだが、ちょうど良い時間の直行フェリーに間に合わず、また元来たフェリー、JRで戻っていく。ただJRの広島駅まで行かず、1つ前の新白島駅で下車。アストラムラインという新交通に乗り換えた。ここでもスカイは使えなかったが、駅が芸術的でちょっとヨーロッパチック、とても気に入ってしまった。車体もモダンな造り。これに乗り、3駅行って、終点の本通で降りた。既にお茶会の開始時間である2時を若干過ぎていた。

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お茶会

そのお茶会はビルの3階で開催されていた。何と主催者が南九州旅行で購入してきた日本茶を飲む会だった。今回の私の旅、そもそもは南九州への茶旅だったのだが、台風の影響で延期となり、巡り巡って広島へ流れ付き、そこで南九州のお茶に出会った。何とも出来過ぎたシナリオと言わざるを得ないが、それが現実であり、それが私の茶旅である。ご縁は巡る。

 

鹿児島の屋久島茶、知覧茶、宮崎の茶などが登場し、次々に飲んでいく。美味しい栗の和菓子も登場し、満足だ!ただ正直中国茶・台湾茶に慣れた私には、全体的にちょっとお湯の温度が低く感じられる。それが煎茶の淹れ方、それが日本茶ということだろうか。『人肌のぬくもり』、うーんそうなのか。

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また主催者の話の中で、彼女が訪ねた屋久島の宿では、大きな急須が沢山並べられており、番茶の茶葉が入れられ、お湯を勝手に注いで、ガブガブ飲むスタイルだったが、それはそれで美味しい、と言っていたことが気になった。そう、お茶って、本来そうやって飲むものだろう、と妙に納得してしまう。

 

その中で、鹿児島の後岳というところのお茶に興味を惹かれた。今や知覧茶の中に組み込まれているようで、なかなか商業ベースに乗らないお茶だが、ちょっといいのど越しとほのかな甘味があった。次回は是非ここを訪ねてみたいと思うのだが、車のない私に、果たして行けるのだろうか。また主催者のお一人であるIさんは尾道のお茶問屋さん、日本茶初心者の私は途中から、いくつかつまらない質問をしてしまったが、丁寧に答えてくれた。次回は尾道にも是非寄ってみたいと思う。

 

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