ミャンマー紀行2003(13)インレー ボートトリップ

そのままインレー湖ボートトリップに行く。インレー湖に入るのに入場料として、外国人はFEC3を支払う。それ以外にボート代が8,000K。ボートは屋根が無く、細長い。椅子を乗る人の分だけ置いて、出発する。我々はTAMと2人、それに船頭さん。日差しが強く気持ちが良かったが、その内大変だと気付いたがもう完全に手遅れ。全く身動きが出来きない。私は傘も差さず、帽子も被らず、サングラスもしない。半袖、半ズボンである。後ろを振り向くとTAMが帽子、傘、タオル、サングラスの完全防備で控えている。日焼け止めのローションを分けてもらったが、結果としては焼け石(肌?)に水。完璧に焼け焦げてしまった。その後帰国して大分経っても、日焼けの後がくっきり残り恥かしい状態のままであった。

ボートは15分ほど細い河を行き、やがて湖に出る。湖に出てもあまり広くない水路を通っている。これは何だ。何と浮島なのだ。ここで豆やトマト、その他野菜が沢山作られている。全て水栽培な訳だ。驚かされる。見ると実際に農作業している人、農作業に向かうため船を漕いでいる人が見える。我々のボートはエンジンが付いている高速船(?)だが、一般の船は全て手漕ぎである。驚くことには足で漕いでいる人がいる。何と足の方が手より速いというのだ。

ミャンマー2003 127

ミャンマー2003 129

 

 

湖の両側に山々を眺め、日差しに晒されながら、1時間ほどで水上寺院(ファウンドーウーパゴダ)辺りに到着。向かい側にある湖が見えるレストランで昼食を取る。食事は中華料理で味はまあまあ。メインは湖で取れた鯉の煮つけ。何となくソーセージを食べている感じがした。TAMは魚を食べないとのことで、頼まない方が良かった。食事代は、確か2人で2,500K。昼食中に何とあれ程良かった天気が一転、スコールとなった。かなり激しい雨だ。我々はツイていた。もしこの雨がボートの上に来たら、ずぶ濡れの上、かなり怖い思いをしただろう。TAMも私のことを晴れ男と賞賛。

 

小雨になったところで、対岸の水上寺院へ。途中でシャンバックを見る。家内から土産にが欲しいと言っていたので、1つ購入。このバックはシャン州なら、誰でも肩から提げているものであるが、土産用としては派手な刺繍で売っている。1,500Kと言うのを1,000Kでダン。

 

お寺はかなり新しく、大きいが、2階の5つの仏像は大きくない。皆が金箔を貼り過ぎたため、丸くなったとの伝説あり。『男性だけが触れます』と言われても触る気になれず。毎年10月頃にファウンドーウー祭りがあり、寺の横にある伝説の鳥カラウェイを模した大きな仏像が船に乗せられ、湖を練り歩く?そうだ。その祭りは賑やかだが、その時以外は至って静かな湖面だ。

 

雨が見事に上がった。船に乗り、織物の村へ行く。村全てが織物で暮らしている。船から上がると多くの建物が見える。中に入ってビックリ。まるで戦前の日本の北関東のようだ。数人が古式床しい年代物の機織機の前に座り、熱心に手と足を動かしていた。その機械を見るとどうやら日本の群馬あたりから来た中古品。TAMも50年以上前に日本から来たものだと言っている。非常に細かい手仕事で、今の日本では既にできる人はいないのかもしれない。

ミャンマー2003 134

 

別の建物では、丁度休憩中でポットのお茶を椀で飲んでいた。その椀も何の変哲も無いが、数十年使っているのではないかという代物で思わず欲しくなってしまう。建物は湖面から大分高くはなっているが、大雨の時など大丈夫なのだろうか?人の事ながら心配してしまう。事務所に寄ると日本のおじいさんが一人で、布を見ていた。プロが買いに来ているのかもしれない。私にも仕事があった。TTMより頼まれて、この工房から生地のサンプルを貰ってくることだ。アレンジは全てTAMがつけるので、私はただ黙って見ていているだけ。その間お茶を頂く。

 

次に鍛冶屋の村に行く。ボートが着くと4人の大人が一斉に動き出し、熱くなった鉄を打ち始めた。これは一種のショーであり、ボートトリップ代に含まれていることが分かる。お茶とラペトゥをご馳走になる。また煎餅が出てきた。塩気が無いのを除けば全く日本のそれである。その煎餅にラペトゥを乗せて食べると、実に美味い。シャン州には日本がある。

ミャンマー2003 137

 

小さい子供が何人かいたので、飴をあげる。昔の中国でも外国人に興味はあるが、あまり近づかず遠巻きにして見ていることがよくあったが、彼らは正にそれである。漸く一番小さい子が恐る恐るやって来て、飴を受け取る。舐めたものかかなり悩んで口に入れる。美味しかったようで、次々に子供が取りに来る。何とも懐かしいと言うか、昔のことを思い出させる光景だ。

ミャンマー2003 132

 

魚民の村も通った。何処の家も高床式でその下にボートが停められている。自家用車だ。小さい子供も遊びに行くのか、器用にボートを操り、進んでいる。家の中の子供は一様に笑顔で手を振る。昔自分が線路脇で行き過ぎる電車に毎回手を振ったのを思い出す。何であんなに手を振ったのか?行きと同じように湖の真ん中を通り、細い川に入り、戻って行く。ぽつぽつと雨が落ちてきた。さあ降るぞ、と思った時、ボートが船着場に着いた。TAMが笑っていた。

ミャンマー2003 130

ミャンマー2003 140

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です