ミャンマー紀行2003(4)ヤンゴン 初めての街歩き

(5)昼食

昼食の時間となり、ミャンマーレストランへ。かなり立派な構えである。店内には大陸から来た中国人の一団がいたり、韓国人がいたり、外国人が多いようだ。ここで、ミャンマーカレーを味わう。先ず皿に大盛りのご飯が盛られる。スープと生野菜が出る。(韓国料理のよう)そして鶏肉、魚、牛肉などの煮込み(煮付け)のようなものが出て、好き好きでご飯にかけて食べる。恐る恐る手を出したが、予想外に美味しい。ちょっと油っこいがご飯と混ぜると幾らでも食べられる。野菜は何と空心菜である。ニンニク炒めの様になっていて絶品。ミャンマーの人は手で摘んで食べると聞いていたが、ここは上品なのか皆スプーンとフォークを上手に使って食べている。

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食後に愈々『ラペトゥ』が登場。所謂食べるお茶である。これはお茶請けである。緑茶を漬物にしたものに、ニンニク、豆、ピーナッツ、干しエビと塩、油をぐちゃぐちゃに混ぜて食べる。これも恐る恐る手を出すと、やはり美味しい。しゃきしゃきしている。お茶の葉の香もするし、塩気があり、これでお茶を飲むと沢山飲める。ミャンマーではこれは女性の食べ物のようで、運転手の男性は全く手を出さなかった。女性はこれを食べながら、長話をするのだそうだ。会計は5人で合計5,500K。日本円で650円ほど。驚きの値段である。

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それからヤンキンセンターへ。ここにはシティーマートという外国商品も数多く売っているスーパーがある。S氏は水をここで調達。街中の水は安いが品質に問題があるようだ。1リットルのペットボトルが110K。S氏は2日前に同じ物をここで買い100Kであったという。ミャンマーが昨日貿易決済でのUS$を禁止したとの情報により、物価が上がり始めたのだ。しかし2日で10%とは、変化が激しい。強制両替廃止の影響もあるのだろうか。ミャンマーが動いている。

 

このスーパーには日本の醤油もインスタント麺もポカリスエットとさえも売っている。しかしこの国の物価水準からすれば恐ろしく高い。コーラの缶が400K、ポカリ1,200K、ホットケーキの素4,000K、キッコウマン醤油が5,500Kである。オーブントースターが10,000K、炊飯器は旧型でも15,000Kはしていた。電化製品はパナソニックが人気だと聞く。昔の中国と同じだ。但し街中には既に中国のエアコンメーカーのオフィスも見られ、中国家電業界の力がここにも及び始めるのを感じる。因みに80年代の中国ではこういう店はFEC払いが原則で、しかも一般人民の立ち入りは禁止であったが、この国では特に制限は無いようだ。

 

会社の事務所に戻り一休みした。午後行きたい所を聞かれたので、国立博物館とチャイナタウンと告げる。S氏は今年出来たばかりのダゴンショッピングセンターを勧めたが、取り敢えず博物館に行くと言うとSSは残念そうな顔をして、行かないと言う。どうやら若い娘はショッピングセンターには大いに興味があるが、博物館に付き合うには退屈過ぎる様である。

 

(6)博物館
TTMと博物館へ。FEC5を支払い、入場。荷物は全て預けることになっていた。中は4階建て。1階にはミャンマーの歴史の概要が説明されているものと期待したが、何と碑文のコピーが並ぶ。古いミャンマー語で書かれており何も分からない。辛うじてミャンマーの歴史がパガン王朝以降約1000年であり、タウングー、コンバウン王朝などがが続いていたことを知る。

 

反対側にはマンダレーにあった最後の王朝の『獅子の玉座』がある。かなり大きい。最後の王、ティボーがインドに連行され、玉座もイギリス軍に持ち去られたらしい。館内の彼方此方に過去の王の写真や肖像があり、今でもミャンマーの人々が王室を大切にしている感じがよく分かる。これはイギリスへの悪感情への裏返しでもある。(ミャンマー人は何よりもイギリス人が嫌いだと言う)

 

2階にはミャンマーにいるビルマ族の他、シャン、カレン、モン等の各民族の紹介が在る。各民族にはかなりの違いがあり、タイ系、インド系、中国系など特色豊かである。ミャンマーは連邦国家、各民族は常に独立を意識しているようだ。博物館は全体として分かり易い、充実しているとはとても言えない。ただTMMはなぜか喜んでいた。『ヤンゴンに来て博物館に行くといったら、普通は宝石博物館に行くのです』とのこと。何か悲しい気分になった。

 

(7)喫茶店
博物館を出て街中の喫茶店に連れて行ってもらう。日曜日の午後でもあり、お客で満員。但し殆ど客は男性。我々は屋外の道端に席を何とか確保。大きな木があり気持ちよい風が吹き抜ける。お茶は魔法瓶に入っており、既に出来上がっている。但しお茶屋では紅茶かコーヒーを頼むようだ。私はミャンマー紅茶を頼む。ストレートで飲むと、少し苦くあまり香は無い。TTMはコーヒーを飲んでいる。ミャンマーの女性はあまりお茶屋には行かないし、行ってもお茶は飲まないそうだ。

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テーブルの上にはサモサ、パンなどが置かれている。これは食べると料金を払うシステム。お茶は一人110K。隣に西洋人の女性がガイドと共に現れ、皆の目を引く。中国では日本人と思われない私でもここでは一目で外国人と分かる。何故ならロンジーをはいていないからだ。ロンジーとは、筒状の布を腰に巻くもので、スカートのようなもの。但し男女とも基本的に穿いている。以前は下着を着けていなかったようで日本の着物と繋がるものがある。また男性の喧嘩はロンジーの結び目を解けば勝ちというもの。何だか相撲の禁じ手を思い出す。更に足元にはミャンマーサンダルが便利。最近はロンジーを履かずにスカートを履く女性、ジーパンを履く若者を見かけるようになり、伝統的なTTMなどは憤慨している。

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