両岸三通の茶旅2015(6)金門を経由して厦門へ

寝苦しいドミ

その夜、宿に帰ると、日本からお客さんが続々とやってきた。既にGWに突入しており、現在人気の旅行先である台湾には、様々な日本人がやって来る。昨日までは誰もいなかった8人部屋、2段ベッド4つがあっという間に満員になった。リビングも人で溢れてきた。私は明日の朝早く出発するので、早く寝ようと試みるが、11時までは電気を消せず、寝付けない。

 

ようやく電気が消えたが、今日は何となく蒸し暑い。部屋の中に8人もの人がいるからかもしれない。おじさんの一人がエアコンを点けようと動き始め、また電気が点く。確かに暑いのだが、この人、何かうめくような声を出すので、どうしても寝付けなくなる。またリビングへ行き、PCに目をやる。結局3時間も眠れず、朝5時前に起きて、荷物を纏め、外へ出る。

 

5月2日(土)

2.金門

復興航空で

朝五時過ぎにタクシーで空港に向かった。本当は地下鉄で行きたかったのだが、始発電車の時間を確認していなかった。午前6時ごろかと言われる。午前7時発のフライト、国内線とはいえ、30分前までに着かない可能性もあったので、敢えて早めに車を使った。当然ながら街に車など走っておらず、15分も経たずに松山空港に着いてしまった。

DSCN3787m

 

今回は初めて乗る復興航空。カウンターを探すと、誰もいない。チェックインをすると預け荷物は別の場所へ持っていかなければならないと言われる。何故だ?しかもそのカウンターにはまだ職員はいなかった。ちょうど横にいた太った男性に声をかけると、彼が代わりに手続きをしてくれた。この辺の柔軟性がとてもよい。しかも見ると荷物は14kgになっている。手荷物は10kgまでと書かれていたので一瞬緊張したが、何事もなく預かってくれた。

DSCN3788m

 

空港には無料のWi-Fiもあり、朝ご飯をコンビニで買って食べながら過ごす。日本と同じような感覚でよい。ただコンビニのサンドイッチは相変わらずパサパサで、しかも味付けが今一つ。美味くない。搭乗の時間になるとバスに乗り、飛行機へ。乗客は驚くほどに少ない。土曜日の早朝という理由だろうか。いや、何しろ3か月前に、同じ松山-金門線で墜落事故を起こしている航空会社なのだ。それも衝撃的な映像が公開されており、復興航空の人気はがた落ちだと聞いていた。あとでFBに搭乗した旨アップすると何人もの友人から『勇気がある』と褒められた。

DSCN3793m

 

機内は空いているにも拘らず、私と同じ座席番号を持った人がやって来て驚いた。まあどこに座っても問題ないのだが、こんなミスがあるとちょっと怖くなってしまう。フライト中は一応紙パックのお茶が出た。LCCではないのだ。新聞も自由に読めた。ただそれだけだ。あっという間に飛行機は金門空港に着陸していた。当然何事もなかった。

DSCN3799m

 

バスで島内巡り

空港は小さく、預けた荷物もほどなく出てきた。時刻はまだ午前8時。確かここから厦門行きのフェリーターミナルまで航空会社のシャトルバスが出ているはずだったが、どこから出るのか分からなかった。表示は一つもなく、尋ねるところもないまま、外へ出てしまう。さてどうするか、と思っていると、ちょうど路線バスが来たので、思わず乗ってしまう。台北でも使っていた遊遊カードが使えたので、現金が要らず、便利だった。

DSCN3804m

 

それにしてもこのバス。どこへ行くのだろうか。恐らくは2年前に行った街に行くのだろう。空港からターミナルはそれほど遠くないはずだが、などと考えていると、バスは意外や郊外を走り続ける。金門島にはかなりの自然が残っており、そこに少しずつ人が住んでいた。このバスは住民用だったことが分かる。

DSCN3808m

 

40分ほど走り、ようやく金城に着く。ここは2年前に泊まったところであり、土地勘がある。古い街並みが30年前の台北を想起させる。聞けば、ターミナル行バスは直ぐに出るというので、今回はバスから風景を眺めるだけにした。周囲は2年前と変わっていないように見えたが、大型ホテルなどが出来たようで、中国人観光客がバスに乗ってきた。ターミナルまでは20分ぐらいで着いた。今回の金門散策はバスに乗った僅か1時間半で終わってしまった。

DSCN3813m

 

港で

ターミナルの掲示板を見ると、20分後に船が出るようだった。急いで窓口でチケットを買おうとしたが、『間に合わないから9時半はダメ』と言われ、10時の船のチケットを買わされた。2年前と違い、便数が格段に増えている印象がある。30分から1時間おきに1本、船があるというのはかなりの頻度だ。恐らくは台湾と福建を行き来するビジネスマンが増えているのだろう。運び屋もいるのかもしれない。

DSCN3818m

 

イミグレは直ぐに通れたので、道なりに進むと、なんと9時半のフェリーはまだ出ていなかった。『私も乗せてくれ』といってみたが、やはり駄目だった。仕方なく待つ。ここでもネットが使えたので、便利だった。フェリーも何だか大型化している。10時発の乗客はそこそこいた。

DSCN3822m

 

そして何と出港してから僅か30分で厦門に着いてしまう。驚いて聞いてみるいと、ここは2年前に乗り降りした場所ではなく、何と別の港だった。そういえば、前回日航ホテルに泊まった時、金門からならこの近くの港が便利だと言われた記憶が蘇る。ただここから目指す同安までどうやって行くのだろうか。それが分からない。取り敢えず中国に入国して、外へ出た。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です