《宇治お茶散歩2013》(3) 京都 茶旅の大先輩を突然訪ねる

2. 京都

伊右衛門サロン

夜大阪で予定がある。昼は暇なので京都で過ごすことにした。さて、どこへ行こうか?銀閣寺方面へ、と思ったら、駅前のバス停は長蛇の列。行く気も失せた。地下鉄に乗ろうか、いやせっかくなので歩いて見る。京都の道はどうせ真っ直ぐだ、迷うこともあるまい。

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5分も歩くと東本願寺がある。入ってみると、ここも改修中だ。確か1200年の記念行事が迫っていた。それにしても広い寺だ。大きな堂だけでいくつもある。ゆっくり見ていたら1時間ぐらい過ぎてしまった。

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そのままずっと北上した。三条烏丸という場所まで歩いたと言ったら、関西の人に『本当か』と言われた。一応歩くのが仕事なので、と言うことにしているが、それにしてもちょっと疲れた。Tさんが昨日言っていた伊右衛門サロンで休むことにする。

 

このサロンは三条烏丸の駅にすぐ近くにあった。周囲には古いお店が並んでいた。だがここはモダン。12時過ぎとあって、店内は込み合い、待っている人もいた。普通は待ってまでお店に入る気はしないが、疲れていた。そのまま座り込む。

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ここはショップにもなっていて、お茶の本から、お茶そのものまで、色々と売っていた。しばし見る。お茶の売り方も色々とあるものだ。茶筅や抹茶も揃えており、雰囲気を出している。

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20分ぐらいで順番が来て、カウンターに座った。ここはバーカウンターのようだ。店内も色々と工夫されていて、飽きさせない。ランチも手ごろで1000円以内で食べられる。特にどうということもないが、見せ方としては面白い。

 

メランジェへ

伊右衛門を出て、さてどうするか?突如思い出したのが、京都のお茶屋さん。と言っても元々紅茶屋さんで、中国茶などお茶全般を商っている。今年の8月にタイのメーサローンに視察に来たとバンコック在住のMさんから聞いていたので、一度訪ねてみようと思っていたが、調べるとここからすぐ近くだと分かる。

 

お茶屋さんと言ってもビルの5階。以前はサロンなども開催できるスペースだったようだが、現在は茶葉を売る場所となっている。ただ歩いていても絶対に気が付かない。店のドアを開けるとお客さんがいた。常連さんのようでお茶の細かい話をしている。どうやら相手をしているのが、オーナーのMさんだ。

 

少し待って、私の氏素性を述べると、Mさんは『あー』と言って分かってくれた。お茶の世界は狭い。そういえば7年ほど前にこちらのサロンに出ようと申し込んだが、父の具合が悪くなりキャンセルしたことも思い出した。あれは角山先生の講演会だったろうか。

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突然訪ねたにもかかわらず、それから3時間、話し込んでしまった。このお店にはお茶の歴史に関する資料もたくさんあり、何よりもMさん自身が世界の茶畑にほぼ行っており、その関連資料もきちんと揃えていて、私の茶旅にも大いに参考になった。

 

Mさんいわく、『あと行っていない茶畑はケニアとグルジアだけ』。うん?グルジア、その地名に引っかかった。グルジアと言えばトルコの茶樹の供給場所であり、先日もモンゴルで何度も出た地名だ。是非私も行ってみたい。そういうと、『来年行く機会があるか知れない』というので、これもご縁かな、とひそかに思う。

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