《奇想天外マレーシアの旅》(14)KL 大金持ちの一族だった陳さん

ここにも再会が

夜は大学の先輩Sさんと会うことに。Sさんとは北京駐在時代の13年前に一緒だったが、その後は音信が途絶えていた。2年ほど前Facebookでは再会を果たしたが、7月に突然バンコック出張を捕まえて、劇的に再会した。それからバンコックで2度程会っていた。『次回はKLかな』と言われ、日程を見たらちょうどこの日が重なっていた。

 

ホテルで待っていたが、仕事が遅くなり、夜8時を過ぎてブキッビンタンのホテルへ、と言われる。ホテルの場所もよく確認せずに出たら本当に迷う。モノレールからいくつもホテルが見えたのだが、どうして?

 

ようやく落ち合い、近くの中国料理屋へ。ところが中国料理なのに、従業員は中国語が話せない。灰皿をお願いしても爪楊枝を持ってくる。不思議に思っているとマネージャーが来て『悪気はないんだ、彼はミャンマー人だから』と言われて納得。ミャンマー人でも中華系なら言葉が通じるが純粋のミャンマー人なら仕方がない。それにしてもKLも人手不足、言葉が通じなくても雇わざるを得ない状況だ。

 

そしてSさんに今日会った陳さんのことを話した。陳さんが言っていた言葉を突然思い出す。『オジサンは日産や資生堂、ワコールなどの代理店もやっている』と。実はSさんは昔その中の会社に勤めていたのだ。『え、じゃあ、マレーシアの陳さん知っていますか?』と聞くと『知らない』という。おかしいな、嘘じゃないと思うけど。Sさんはちょっと考え、『それはタンさんじゃないのか?』と聞いてくる。そこで繋がった。福建語で陳はタンと発音するのだ。するとSさんは『それはマレーシアでも最大級の財閥グループだぞ』というではないか。え、本当?驚くしかない。その時、ショートメッセージが入った。陳さんから『明日も昼めし食わないか?』と。ようし、確かめてみよう。

 

10月10日(木)

陳さんアゲイン

翌朝は昨晩の食べ過ぎで朝食を断念、10時過ぎまでうだうだしてチェックアウト。陳さんの車が迎えに来たので、乗り込んだ。昨日と全く同じ軌道を通り、最後だけが違っていた。今日は陳さんのオフィスへ行った。だが受付で何といえばよいか分からず困る。陳さんの肩書なども知らないのだ。ようやく彼の居場所を突き止めた時は、この会社が非常に大きいことは分かった。会計士事務所、何と100名以上の会計士を擁していた。既に引退したとはいえ、彼はそこのオーナー。事業を番頭さんに任せているだけで、実質的には責任者なのだ。3階建ての3階部分の半分を自分の書斎として使っていた。お茶を淹れられる空間が広々と取られている。そこで年代物の六堡茶をご馳走になった。とてもいい空気が流れていた。

DSCN7237m

DSCN7214m DSCN7208m

 

ランチは昨日とは別の店に行く。昨日のバイク屋さんが来ていた。3人で軽く食事をした。そこへ陳さんのお客も合流した。これから重要な会議があるらしい。陳さんは『若いやつを一人つけるから車でどっか行って遊んでから帰れ』と言ってくれたので、お言葉に甘えた。

 

それから若者と2人でショッピングモールを2軒回った。雨が強く降ってきたので屋外には行けなかった。そしてセントラル駅まで送ってもらい、バスで空港へ。空港ではだいぶん時間があったが、無事エジプト航空に乗り、バンコックへ戻った。帰りのエジプト航空は意外と混んでいた。バンコックまでの格安路線ということらしい。

DSCN7243m

 

今回は茶畑に行くだけではなく、お茶屋の陳さんを訪ねるなど収穫があったが、初めてスリに遭ったのはショックが大きかった。これからの旅に影響が出ないとよいが。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です