梨山に登る2014(10)台北 懐かしの老爺酒店へ行く

5月30日(金)

王さん

台北に来てから気になっていたこと、それは25年前にお世話になった王さんのこと。今回も携帯番号をどこかへやってしまい、連絡手段はメールだけ。それももし会社を代わっていれば通じないという状況で数日は返信もなし。いよいよ会えないかと思った昨日、突然電話が鳴った。

 

彼は25年前に私も世話になった会社の社長が作った別の会社に転職していた。実に多彩な人なので、ボスにとってこれほど重宝な人はいない。色々な所から声が掛かり、その度に断れずに働いているが、実家にはかなりの資産があり、リタイアしても問題がないはず。台湾にはこんな人が時々いる。

 

地下鉄文山線に乗り、港墘という駅で降りる。この辺には全く来たことがなく、土地勘がない。勿論王さんの会社の住所や簡単な行き方は聞いていたのだが、最近よくある方向音痴が出てしまい、完全に反対の方に歩いて行ってしまった。一度間違うとなかなか修正が効かない。かなり時間に余裕を持って来たにもかかわらず、遅刻となる。

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行けども行けども見付からず、最後はタクシーを拾う。まあタクシーならあっという間に着いてしまう。立派な本社ビルだった。中に入ると博物館のような展示物があり、コンサートホールまで設置されている。さすがオーナー企業は違う。最近日本ではこういう驚きはなかなかない。

 

王さんは忙しい中、会ってくれた。3年ぶり。引退したいが出来ない言い、実はいまだに色々なことをやっている。少し足が悪いのだが、昔からそれを全く感じさせない行動力だ。数年前からチベット仏教に関心を寄せていたが、ついに本格的に勉強することになり、会社が終わった後、学校にかよく予定とか。台湾では、いやアジアではチベット仏教の信者が増えている。それにしても熱心だ。

 

台湾の経済は厳しい状況にあり、企業は海外に出ているところが多く、国内金融機関は淘汰の時代が始まっている。これから合併などが増えるのではないかと。我々が昔お世話になった金融機関は、逆に日本の金融機関を買収するなど、海外戦略を強化している。これだけ小さな島、これからの方向性が気になるところだ。

 

懐かしのホテル

懐かしい再会を終わり、慌ただしく戻る。ウエスティンホテルのロビーで大学の後輩Fさんと待ち合わせる。このホテル、その昔はぼろかったが、いつの間にか、ウエスティンになっている。サービスもとてもよさそうで、ロビーのソファーも居心地がよく、スーッと眠たくなる。Fさんは女性ながら、日本の大手企業の台湾現法日本側責任者。偉いのである。

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でもFさんと行ったのは、地元の餃子屋さん。こういう店が美味しいし、ウエスティンからのギャップが面白い。台北のよい所は、街がいくらきれいになっても、付近にいいホテルが建っても、必ず庶民的な小さな店がどこかにあること。小皿の前菜を2つ取る。ちょっとした煮つけや野菜。これが口に合う。台湾的な料理、これとスープ、ご飯で十分ではないかと思ってしまう。餃子が付け足しに思えるのは凄い。

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その後、お茶でも、ということで、喫茶店へ。この辺はオフィス街、昼休みは滅茶混み。ところが結構空いている店があった。入ってみると、何とコーヒーが200ドル以上と、普通の店の倍はする。こんなところが出来てきたんだ、そういえば昨日の朝食の場所もそれになりに高かったな、最近のトレンドかもしれないと思ったが、勿体無いのでスタバに移る。何とか席を確保し、お話した。

 

疲れたので宿へ帰り、休息。夕方また出かけた。目的地は老爺大酒店。日航系のホテルで25年前、よく行った場所。何となく若い女性向けかと思わせる内装、当時は珍しく、気分良く過ごせるので、日曜日の午後にカフェで本を読んだり、日本食レストラン中山へも出入りした。またここの広東料理屋は飲茶で有名。何とも懐かしい。

 

実は東京で開催していた寺子屋、当時現役大学生だったNさんが参加、その後社会人になっても主要メンバーに入っていた。これは珍しいケースだった。その彼女が台湾出張ということで、会うことに。だが彼女の出身大学であるG大の同窓生と会うという。そんな所へ合流してもよいものか、と思いつつ、誘われたら流れに任せることに。

 

3階の広東料理屋へ上がって行くと、勿論きれいにはなっているが、昔の雰囲気を残していた。2階の日本食中山は完全に別次元の店に変わっているようだが、名前は残っている。Nさんはここに泊まっているという。一体どんな会社なんだ、こんないいホテルに泊まれるなんて。

 

G大OBが2人、そしてNさんと私、4人会だった。Aさんは25年前から台湾在住ということで、昔話に話が咲いてしまった。もうひと方は某商社の駐在員、偶然2月にお世話になったハルピンの方の名前を挙げると『え、今日の昼ごはんは彼と食べましたよ』というではないか。ちょうど台北出張だったようだ。これもご縁、凄いニアミス。点心を美味しく頂きながら話が弾んだ。

 

1 thought on “梨山に登る2014(10)台北 懐かしの老爺酒店へ行く

  1. 旧友との再会は嬉しいですね
    台湾の小皿料理もいいですね♪
    これからの台湾が綺麗に変身しても
    今までの風習は無くならない
    のでしょうね

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