ある日の台北日記2024その4(7)魚池であわや?坪林でMV風景を

車で日月茶廠まで送ってもらう。午後は李さんと会う予定で、ここに迎えに来てもらった。少し時間があったので、大きな荷物を引きずりながら、中に入ってみる。昔はどこでも自由に入れたが、今はかなり制限されていた。観光客がお茶などを買っている。奥に少しだけ製茶機械が見えた。

李さんが来てくれ、家に行く。家にはいつの間にか立派な茶工場が建っていた。その前にお茶を飲むスペースがあり、無造作にお茶が置かれていた。白茶や珍しい品種の紅茶を飲み始める。李さんは製茶作業もあり、時々席を外す。そこへスイス人カップルがやってきたので、一緒に茶を飲む。工場内も見学する。彼らは3週間、台湾各地の茶産地を回っているという。こんな田舎まで言葉も出来ずによく来たな、という感じ。それを受け入れる台湾茶農家も素晴らしい。

名残は惜しかったが、バス停まで送ってもらい、李さんと別れた。午後4時台には台中行バスが2本あるので大丈夫だと思っていたら、何と1本目は『客満』で通り過ぎていく。そして2本目も同じ。だがバスは停まったので覗き込むと2人降りたので2席空いた。よかったと思ったら、ちょうどあのスイス人カップが不安そうにこちらを見ている。彼らに席を譲り、バス停に取り残された。

さて、どうしようかと考えていると、横にいた女性が色々とアドバイスをくれた。これで一安心、台湾の良い所ではあるが、これも言葉が通じれば、の話しだ。ふと見ると、台北行バスがやってきた。思わず手を振ると席があったので乗り込む。ところが悠遊卡は使えず、切符も買えない。次の埔里で切符を買えと言われ、取り敢えず座る。

埔里に着くと何人も乗り込んできて、一方私は切符売場で何とか席を確保した。ただ席の番号が無く、何とか空いている場所に座る。それでも乗れただけで安堵した。台中から高鐵の方が速いとは思うが、これも仕方がない。懐かしい埔里のバスターミナルをよく見る暇もなくバスは台北を目指した。

途中高速道路をひた走り、夕方の渋滞もさほどの混雑はなく、意外と早くバスは台北駅に着いた。これならスピードもそれほど変わらないし、何より安いので結果オーライだった。私はかなり疲れてしまい、バスの車内でもずっと寝ていたが、降りてもまだ眠く、早々に宿泊先に引き揚げた。

5月4日(土)坪林で

昨晩は疲れたので早く寝て今日に備えた。茶旅最終日、坪林へ向かう。Kさん、Mさんと3人で、新店駅に集合してバスに乗る。土曜日だったが、それほど混んではいなかった。取り敢えず祥泰茶荘へ行き、茶を飲む。1年ぶりでも歓迎してくれた。お父さんはちょっと太ったようだ。皆お茶をかなり買っている。

予想外に時間が掛かり、茶業博物館へ行く時間はなかった。近所の食堂で軽く昼でも食べようかと入って注文しようとしたら、ちょうど午後会う予定の白さんから、『早めに迎えに来た』と連絡があり、申し訳なくも注文を取り消して外へ飛び出した。博物館前で合流して車まで30分、途中から結構山を登り、白さんの家に着く。

ちょっと製茶場を見学してから、お茶を飲み始める。5年ぶりだが、何だかお茶の種類が増えている。途中から団体さんが入って来て賑やかになる。我々は目の前の茶畑に向かう。ちょうど茶摘みしている。今は9割機械摘みだというから貴重な風景だった。そこから車でかなり上っていく。途中歩いている人々がいて驚く。最近はトレッキングなども流行っているようだが、ここに宿泊施設は建てられない法令だそうだ。

標高700mまで登ってくると、見事な茶畑風景が広がっている。何と向こうの方は宜蘭、そして太平洋だという。ここで藤井風という日本の歌手がMVを撮影して話題になったという。私のその人が分からなかったが、映像を見てみるとなかなか面白い。お茶を抱えて坪林の街に戻り、バスに乗って台北へ帰る。

夕飯を食べようと新店で探すも、良い所がない。行列が出来ている店がったので並んでみると、何と週末は最低消費額が一人250元と書かれている。しかも午後7時には営業終了らしい。そこで魚のスープやら、魯肉飯やら、消費額相当を注文して食べてみる。まあ意外とおいしい。疲れが少し吹き飛んだ感じか。まあ、なんとか5日間連続の茶旅を乗り切ったが、やはり体力の衰えが身に染みる。

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