デリー・リシュケシュサバイバル (6)アグラ 土産物屋は日本人経営?

(3) アグラ城

タージマハールを後にして、そのままアグラ城へ向かう。この城はヤムナー対岸にあり、タージマハールから見ることも出来た。タージもアグラ城も世界遺産に登録されている。ムガル帝国第3代アクバルによって建造され、5代シャージャハン時代に白い大理石を使った宮殿が作られた。ところが彼は3男によってここに幽閉され、8年間、亡き妃の為に建てたタージマハールを眺めながら外へ出ることが出来ないまま息を引き取ったという。

そう言われてみれば、何となく物悲し雰囲気があるような気がする。いや、それはシャージャハンのことだけではなく、その後ムガル帝国、インドの歩んだ苦難が反映されているのかもしれない。外側の城壁は赤砂岩でできており赤っぽい。ヤムナー河に2.5㎞に渡り面していると言われ、その規模は壮大。強大な帝国の城、という武骨なイメージが強い。ところが中へ入ると白を基調とした優美な宮殿が続く。そのコントラストが面白い。

城内はかなり広く、日差しも強くなり、歩いていると結構疲れる。モスクに入ると一部は入室禁止。河に面した場所からタージマハールを眺めると、風情が感じられる。城内の一部は後世の反乱などで破壊されており、ムガル帝国のデリー遷都後の衰退の様子が見て取れる。

ここもタージも観光客が多い。特にインド人観光客が増加しているらしい。最近の中産階級の勃興により、国内旅行は花盛りになって来ている。ヒンズー教徒もイスラム教徒も区別なく訪れる。インドの多様性も見えてくる。

(4) ランチと買い物

2つの見学を終え、食事に向かう。レストランは運転手が紹介する。何となく観光地で運転手が紹介すると聞くと、店側とつるんでいるようだが、この運転手はそういうことはないらしい。今回の店もきれいでなかなか良かった。ただ皆そろそろ食欲がなくなっている。インドの料理に飽きてきている。確かにいい料理が出ても、毎回食べるのは辛い。チャイを飲めばそれでよい。

今日宿泊するホテルにチェックインした。ネットで予約していのだが、「予約が無い」などと言い、なかなか進まなかった。部屋は一応綺麗であったが、観光地料金で水準以上に高い。ネットはロビーで辛うじて繋がる。外国人も多く使うホテルなのに、そのあたりの整備が遅れている。

アグラの街に買い物に出た。土産物屋の前に行くと運転手が「この店のオーナーは日本人だ」という。こんな所で日本人が店を開いているのか?と興味を持つと、出てきたオーナーはインド人。聞けば奥さんが日本人で、何と東京の我が家の直ぐ近くでインド雑貨の店をやっているという。

そうなると私は買い物そっちのけで彼と話し込む。彼も奥さんとの馴れ初めから、色々と話し出す。Google Earthで東京の店を見たりする。その間、他のメンバーはお土産を物色。通訳は次男が担当。インド人相手に何とか値切り交渉などしている。その内次男が何故か興奮して服を買いだした。買い物は人を躁状態にするのだろう。

皆さん、それぞれ頼まれ物などがあり、それから何軒もの店を見て歩くがなかなかピッタリくるものが無い。お土産、それは旅の一部だけれど、探して歩くのは本当に大変だ。とうとう夕方まで街を歩く。日が暮れてホテルに戻ると、ロビーでダンスが披露されていた。まさに観光客向け、サービス。私はこういうのに慣れていないと改めて知る。

5.デリー2  (1)土産

デリーでは皆さんの買い物に付き合った。普通の観光旅行をする機会が殆どない私にとっては実に新鮮だった。先ずは土産物を売る高級ショッピングモールへ。外国人が買いそうな、きれいな物がたくさん並んでいたが、値段はかなり高い。ディスカウントも受け付けない。日本的でよいのかもしれないが、インドに来てこれでは詰まらない。

スイーツを売るお店にも行った。こちらは庶民が買いに来るところで、値段も手ごろ。ただどんな味か分からないのでなかなか手が出ない。英国風のクッキーがあったのでちょっと買ってみる。紅茶を飲む上流家庭には美味しいクッキーがあるものだ。そこの2階は簡単なレストランにもなっており、そこでお昼を取る。買い物の時間というものは私にとっては短ければ短いほど良いのだが、女性にとっては長ければ長いほど良いらしい。インドで買い物するのは疲れると思うのだが、皆ランチもそこそこに次へ移動する。

次はこの店の直ぐ近くにあるM教授のご自宅へ。M教授はハリドワールの儀式で喪主を務めた方。忙しく飛び回っている彼は自宅には居なかったが、奥様とお目に掛かる。実は私は1年半前この家に招かれている(http://www.yyisland.com/yy/terakoyachina/item/4583)。

今回は紅茶を頂く。美味しいクッキーも出てくる。「紅茶はやっぱりミルクティがいいわね。砂糖も入れるわね」と言われると、そうだなと思ってしまう。ある意味で紅茶は雰囲気で飲むものなのかもしれない。

紅茶と言えば、日本人女性がデリーで新しく開いたお店、「ハッピーハンター(http://www.makaibari.co.jp/info2013happyhunter/)」にも行った。ここは以前行ったインドダージリンのマカイバリ茶園の紅茶を扱うマカイバリジャパンの姉妹店としてオープン。ファミリーのお嬢さんが切り盛りしている。インドで日本人女性がお店を開く、並大抵の苦労ではないと思うのだが、インドとの付き合いの長い石井さん、か細い雰囲気からは想像もできないほど、バイタリティーのある人なのだろう。きれいな店内には喫茶スペースもあり、紅茶とクッキーをご馳走になる。ここで大量にお土産を買い込んだ人もいた。やはり日本人向きのパッケージ、手頃な量など、ニーズは高い。




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