中国最北端を行く(7)漠河 最北端の北極村へ

2月19日(水)

最北端の北極村へ

翌朝は宿泊客もいたようで、ビュッフェの朝食であった。と言っても出ている物は、粥とマントウ、トウモロコシなど。それでも広い宴会場で食べる方が部屋で食べるよりははるかに良い。

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そして今回の主目的である北極村へ向かう。北極村は漠河から60㎞離れたロシア国境の村。中国最北端の村という売り文句で、観光地化されていると聞き、どのようなものか見に行った。一昨年整ったという一直線の道。まさにこの村の為にできたようで、曲がりがない。雪が積もる両脇、きちんと雪かきされて快適なドライブだった。

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北極村はテーマパークではあるが、その面積は相当に広い。とても歩いては回れない。我々以外に何組か、中国人観光客が来ていたが、全て車で移動し、ポイントで降りて写真を撮る。札幌雪祭りのような雪のモニュメントがあり、黒龍江に沿って、置かれている。

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一番のポイントはやはり河向うにロシアを見ること。勿論河は一面氷ついており、向こう岸まで歩いて渡れる。河の中間近くまで行くと『この先国境線、旅行客は停まれ!』との表示があるが、時々その警告を無視して、線を越えて、向こう岸まで行く中国人がいるらしい。『この10年で10人ほどが撃ち殺されている』と説明されると、何といってよいか分からない。

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如何にも中国人らしい、ともいえるが、向こう岸には何もなく、誰もいないように見えるので、つい行ってしまう気持ちも分からなくはない。しかし実際にはロシア側には見えないように歩哨がいる。彼らはどこに潜んでいるのだろう、いつ中国が大量の人民を送り込んでくるか分からない、双方命がけだ。

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北極村は『中国でオーロラが見える場所』としても売り込んでいるらしい。冬はともかく夏は見ることが出来るのかと地元の人に聞いてみたが『生まれてこの方、殆ど見たことはない』という答え。オーロラを見ることはそう簡単ではないらしい。しかしそうなるとこの村を観光する意味はどこまであるのか、ちょっと疑問。

 

帰りに金山の跡にも行ってみる。ここは1860年頃金鉱が発見され、ゴールドラッシュが起こったところ。この時期は清国が弱体化し、ロシアに押されていた時代。金鉱により、人口が増え、国境の守りにもつながったらしい。李金庸という人物が顕彰されているので、彼がこの領土を守ったのかもしれない。この時期、山東あたりから多くの移民が出始めている。ここまで来たかどうか分からないが、とにかく人口の移動は重要な要素だと思われる。

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漠河、最後の昼飯。皆で美味しく食べる。小魚のフライが特に美味い。この北の果てで魚が美味いとは。やはり来て実際に見てみなければわからない。でも前回モンゴルに行った時もセレンゲで食べた魚の燻製はとても美味かった。刺身を食べようとしなければ、その土地ごとに、美味しい魚料理はあるということか。

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黒河経由でハルピンへ

そしてとうとうお別れが来た。ギリギリの時間に空港に行ったが、まだゲートは開いていなかった。基本的に便数が少ないので、みんなギリギリに来て乗る。まるでバスのようだ。飛行機へは歩いて向かい、タラップを上がる。漠河は僅か2泊3日だったが、何となく感慨深いものがある。

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フライトは着た時とは逆ルートで、黒河経由で戻る。行きは機内に閉じ込められたが、帰りは早く着き過ぎたようで、待合室へ。と言っても何があるわけではないが、ここで乗る乗客の到着を待っている。飛行機に戻る時、でっかい夕陽が沈んだ。

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ハルピンに戻ると、とっくに日は暮れており、夜になっていた。また3日前の道を同じホテルに戻る。ここに大きなスーツケースを預けて、起点として活用している。だが今日の部屋はなぜか狭かった。

 

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