中国最北端を行く(2)北京 動かなくなったPC

ホッカイロ

夜は雲南料理のお店へ行く。カメラウーマンのSさん、ライター兼編集のHさん、胡同に住むライターTさんと一緒に食事をした。このメンバーは、実はある雑誌に寄稿している仲間で繋がっている。これも面白い。

 

私がこれから厳冬の黒龍江省へ行くというと、Hさんが『私も以前取材で漠河に行ったことがある。零下40度の中、トナカイを見に行って寒かった』という。えー、こんなところに私がこれから行こうとしている場所を知っている人がいた。さすが多彩なメンバーだ。実は昨日の夜、この漠河について初めて検索した。すると『現在の気温零下41度』とあるではないか。寒いとは思っていたが、想像を絶する。そして私は、それに対する服を持っていない。

 

Tさんは友人にもらったというオーバーコートをわざわざ持ってきてくれた。これをダウンの上から着るとよいらしい。そしてズボンはスキーに行くオーバーズボンの購入が必要だという。実は私はスキーをしたことがなく、全く思いも付かなかった。なるほど。

 

そしてHさんは『ガードすべきは足の先』と。食事後、セブンイレブンに連れて行ってくれ、足先を温めるホカロンを購入した。勿論通常のホカロンも合わせて購入。今や北京でも簡単にホッカイロが手に入る。素晴らしい!今晩の会合が無ければ、漠河で私はどうなっていただろうか?必要な人は必ず現れる、私の座右の銘?

 

2月14日(金)

PC壊れる?

朝起きてPCを立ち上げようとしたが、うんともすんとも言わない。電源も入っている。何故だ?ここで壊れたら、黒龍江省はどうなる?頭に色々なことが過る。どう見ても北京で直さなければならない。2₋3の友人に電話してみたが、とにかくどこかに持ち込み、チェックしてもらうことだ、となる。

 

そして思い出した。北京で日本人相手にPC修理をやっている会社があったことを。どこにあるんだっけ?と考えてみたら、なんとなんと、今泊まっているところから見えるところにオフィスがあるではないか。これは『そこへ持ち込め』という啓示に他ならない。

 

いくらぐらいかかるだろう、そもそも治るのだろうか、などと考えながら9時過ぎに行ってみる。受付の女性は日本語を話したが、私の症状を見てすぐに専門の人を呼んだ。彼は私のPCをちょっと見て、すぐに装着されたバッテリーを取り出し、また入れた。すると何のことはない、ちゃんと立ち上がるではないか。

 

日本人の女性が『たまにあるんですよ。フリーズですかね』と笑いながら言う。そしてお代は要らないとも。全てが杞憂だった。だが知らなければ何も解決できない世界。彼女に聞いてみると『最近間違いなく北京の在住日本人は減っている。そして企業からの受注も減りつつある』と。中国でのビジネス、皆厳しいことが分かる。環境のせい?反日?それとも?

 

秀水

何事もなかったようにホテルにPCを置き、秀水に向かう。ここは15年前屋外の露店商が並ぶ場所だったが、その後ビルの中に露店を押し込めた。特に偽ブランドで有名。日本人は眉をひそめるが、安くて何でも揃う、という点では便利この上ない。いつも多くの外国人、特に値段交渉の厳しい韓国人と甘い欧米人が来ている。

 

1つずつは実に小さな店が何百軒も連なっており、売り込み競争も激しい。若い女性の売り子が歩いているとどんどん声を掛けて来る。どの店が良いかはフィーリング、というか、彼らの底値さえ大体分かれば、どこでも大差はない。先ずは欲しい商品を見つけ出し、大体の値段を理解した上で適正な料金で買う、ということになる。

 

オーバーズボンは北京でもあまり履かないらしく、なかなか見つからない。何とか見つけると、薄目と厚目がある。零下40度というと厚目を勧められたが、果たして履く機会があるのだろうか。念のためにひとつ購入。それと帽子は必須。これも1つ購入。

 

ランチは建外SOHOへ。日本食レストランオーナーTさんの店で食事。この店、以前は日本の中華屋さんが入っていたが、そこを居ぬきで借り、結構成功しているらしい。素晴らしい!だが我々の話題は北京でもなく、中国でもない。マレーシアなど東南アジア。北京10年で飽きてきたTさんにとってアジアは次の大きなフィールド。さて、どうなるだろうか?

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